第四章 空白期編
第百六話 『魔弾の射手』
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て一息をつく。
それから事件は解決し私もシグナム達のところに戻る。
「戻ったか、シュバインオーグ。さすがだな。私ではあそこまで正確には移動し続けている魔力弾を撃ち抜くことなどできんからな」
「ま、なんとかなってよかったわ。あのままだとヴァイスさんの妹さんの目に直撃コースだったから」
「私もそれは分かっていたが…それがわかってから即座に構えて放ち追尾させる腕とは…さすが魔弾の射手と異名で呼ばれるほどの腕前だな」
「シグナムまでからかわないでよ。私としては恐れ多い二つ名なんだから…」
「まぁそう言うな。その腕のおかげでヴァイスの妹も傷なく無事に帰って来れたのだからな」
それで見る。
シグナムと見た先ではヴァイスさんと妹さんが抱きしめ合っている光景が目に入った。
それからしばらくしてヴァイスさんがこちらに歩いてきて、
「シホさん…俺のミスショットを射抜いてくれて感謝します。もしあれが当たっていたら今頃俺はラグナに一生消えない傷を残して後悔しているところでした。ほら、ラグナも…」
「…えっと、シホさん。助けてくれてありがとうございます」
「気にしないでヴァイスさん。妹さんも無事に助かったんだからよかったじゃない?」
「そうっすね…。でも今回の件で俺は自分の腕がまだ未熟だということを心底思い知りました。ですから今日限りで当分の間は狙撃手の道を一度封印しようと思います」
「お兄ちゃんッ!? いいの!?」
妹さんがそう叫ぶ。
「ああ、ラグナ。でも自粛の意味もあるからまたそのうち復帰はする予定だ。それに今俺はヘリパイロットの道も目指している。だからそっちに今は集中したいんだ」
「ヴァイス、それでいいんだな…?」
「うっす。シグナムの姐さん」
「ではしばらくしたら復活して今以上に腕の上がったお前をいずれ見せてくれ」
「了解っす!」
「でも私から見てもヴァイスさんの腕はかなりのものだと思うのにもったいないですね…」
「言わないでください、シホさん。もう決めたことですから」
「そう…。でも復活する時は教えてね? 私も色々と腕の上達の手助けをするから」
「うっす!」
「さて、それでは帰って事件解決のパーティーでもするとしようか。シュバインオーグ、今日は一日まだ時間はあるか?」
「あるけど…なに? 料理を作ってとかいう提案?」
「そうだ。わかっているじゃないか」
やっぱりね。シグナムも私の料理は美味しそうに食べてくれるから腕の振るいようがあるしね。
「え? シホさんの料理っすか?」
「ああ、ヴァイス。シュバインオーグの料理の腕は主はやてを超えているからな。期待したほうがいい」
「それは楽しみですね。ラグナも参加させてもらっていいですか?」
「構わないわ。せっかくだから盛大に行いましょう」
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