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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第七幕 「専用機は伊達じゃない」
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るんだ?))

いつの間にかモニタールームで観戦モードになっている佐藤に内心首をかしげる千冬と箒であった。



 = = =



(ギリギリ避けられてるとはいえ、このままじゃ近づくのは難しいな・・・)

一夏とて今の状況が分かっていないわけではない。避けられるからといって射撃戦仕様の機体に接近するのは簡単なことではない。実際問題、今の一夏はブルー・ティアーズの射撃を潜り抜けられずにいる。

――そういえば、チカさんはこう言ってたな。「性能だけなら現行最強クラス」、「懐に入るための肝であるスラスターを増設した」。つまり、速度ならこちらに分があると考えて良いだろう。これは重要なポイントだ。
そして俺が今使えそうな技術・・・そうだ。試したことはないが、ユウに教えてもらった瞬時加速(イグニッションブースト)なら・・・ぶっつけ本番なのが怖いが、懐に入るにはそれしかないか。
勉強に付き合ってくれた親友に感謝しつつ、一夏はたった二つしかない武器の一つ――弐型より少し小ぶりで振り易そうな参型を展開し、手に握る。
一次移行が済んでいないせいかまだ零落白夜は使用できないようだ。
しかしどうせ最初から使いこなすのは難しいだろうと自分を納得させることにする。
相変わらず降り注ぐレーザーを避けながら、ゆっくり呼吸を整え、正面を睨む。

「ブレード・・・先ほどから何もしてこないことからも顧みるに、近接戦闘で真価を発揮するISのようですわね」
「手の内はバレてるか・・・!こうなりゃ突撃あるのみだ!」

作戦はこうだ。先ず自力で近づけるところまで接近する。
これ以上無理だと思ったら一か八かで瞬時加速を使用、そのまま懐に入り込んで相手をひたすらに斬る。作戦もクソもない内容だが、今の自分にはこの戦法しか出来ることがないのだから仕方がない。

「突然正面切って向かってくるとは・・・自棄にでもなりましたか?」
「さぁ、どうかな!!」

所々に旋回や方向転換を織り交ぜながらセシリアに突っ込んでゆく。レーザーが一発掠り、シールドエネルギーがまた少し消失したが、構わず進み続ける。
射撃を受けていて少しだけ分かったことがあるが、射撃にはどうもリズムというものがあるようだ。例えばこちらが速く動いているときは余り乱発せずにその進路を邪魔するように撃ち、動きが遅くなったら手数を多めに放ってくる。前進しようとすると直線状に来ないよう旋回しながら打ち込み、逆に後退するときはしっかり狙いを定めて撃ってくる。
長く砲撃に晒されているうちに、一夏は少しずつそのリズムを体で覚え始めていた。

(先ずは周囲を回るように加速!)

速度を上げると思った通り放つ弾数が少し減った。その分避けるのに神経を使うが・・・

(よし、ここだ!!)

連射し
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