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ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
コラボ
〜Cross storys〜
episode of cross:開始
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っ赤なフードコートに黒のロングマフラーを着た少年の姿があった。

大昔の西部劇のように引きずられていく少年は、いまだに元気が残っているのか、ぎゃーすか騒いでいる。

「「………………………………」」

何となく憐れみの目を向けて、シキとシンはその奇妙なトリオを見送った。

「さ、さぁて、もすぐだぞ。急げよ」

微妙になった空気を書き換えるように、大きな咳払いと共にシンが言う。

その言葉に、シキは視界端に浮かぶ時計クロックを見た。デジタル表記のそれは、午後一時五十五分を指していた。

盛り上がりは、最高潮になっていた。










時計の針が五十九分を指し、特設ステージに開始の宣言をすると言うNPCの町長が上がった。

豊かな白髭を生やすその町長を、ゲツガが、シキが、ホークが、セモンが、レンが見る。

数百の人数が溢れ変える広場の中央、数多くの視線を集める町長は、少し焦らしてから厳かに言い始めた。

「………永劫とも言える時と時空の中、会いまみえ、邂逅した者達よ」

イベントの開始とも言えるその合図に、広場に集まるプレイヤーの中で、その五人だけが奇妙な違和感を感じた。

何かとは言えない。ただ何か、意識の片隅にチリッと弾けるものがあっただけだ。

五人がそれぞれ思い思いに首を傾げている間にも、町長の話は続いていく。

「全く、本当に此度の偶然には驚かされた。天文学的な数字の下、お前達は今ここに集結しているのだ。これでまた一つ、《エラー》が蓄積された。これであのお方の目的も、また一つ階段が踏まれた」

穏やかな顔をした町長の口から発される、意味不明かつ支離滅裂な言葉に、広場に集まる一同の顔にも、やっと訝しげな色が浮かんだ。

それと同時に、五人の胸中の違和感は無視できないものになっていく。

「まぁ、これもあのお方の予想足り得た事なのかもしれないな。《扉》を開けた、あのお方ならば………」

そこまで町長が言いかけたとき、とうとうプレイヤーの集団の中から口々にブーイングが起きた。

「意味ワカンネーこと言ってんじゃねぇぞ!」

「そーよ!それより、早く始めてよ!!」

広場のあちこちから漏れ出る不平不満。パッシング。ブーイング。

だが、その大きなうねりとも言える声を聞いても、白髭町長の顔色は欠片も変化しなかった。ただ、人当たりの良さそうな表情を、どこか無機質めいた、意思なきロボットのような色を混ぜた。

ゾクリ………、と。

嫌な、途轍もなく嫌な感じの悪寒が、突如五人の背中を滑り落ちた。

マズい。何だか判らないが、ここに居たら絶対にマズい。

本能が発する警告音に従って、五人はそれぞれの付き人と連れ立って、この場から己の体を引
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