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ハイスクールD×D 新訳 更新停止
第1章
旧校舎のディアボロス
第10話 契約取り
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 ペコリと頭を下げる小猫ちゃん。
 よし、がんばるぜ!


ー○●○ー


 イッセーが部室にある魔方陣の上で魔方陣ジャンプの準備をしていた。
 ……なんでだ?何故か嫌な予感がする?
 そして、俺の予感は当たることになる。


ー○●○ー


「じゃあ、行ってきなさい」
「はい!」

 さぁ、行くぜ!
 魔方陣が光りだし、俺は目を瞑った。
 しばらくそうしていたが、特に変化を感じられなかった。
 あれ、移動したのか?
 恐る恐る目を開けてみると、そこは部室だった。


ー○●○ー


 イッセーがジャンプできなかった事に困惑している。

「……やっぱ、こうなったか」
「どう言う事だよ!?」
「魔方陣によるジャンプは子供の悪魔でもできる事だ。つまり、お前は魔力が子供の悪魔以下、低レベルすぎて、魔方陣が反応しなかったんだよ」
「な、なんじゃそりゃぁぁぁぁぁっ!?!?」

 絶句するイッセー。

「……無様」

 塔城が無表情でぼそりと言う。イッセーはそれにかなり堪えていた。

「イッセー」
「……はい……」
「依頼者がいる以上、待たせる訳にはいかないわ。前代未聞だけれど、足で直接現場へ行ってちょうだい」

 ……本当に前代未聞だな。
 イッセーは泣きながらその場を後にした。


ー○●○ー


「くっそぉぉぉ!?どこにチャリで召喚に応じる悪魔がいるんだよぉぉぉっ!!!!」

 イッセー兄がそう愚痴りながら自転車を猛スピードで走らせていた。そんなイッセー兄の事を私はイッセー兄が心配だからと遠くで見守っていた。
 明日夏兄からは「余計なことをするなよ」と釘を刺されてしまった。
 ちなみに、術で聴覚と視覚を強化して、絶対にイッセー兄を見失わないようにしている。心配性と言われようが構わない。私にとってイッセー兄はかけがえのない存在なのだから。


ー○●○ー


「日暮荘。ここだな」
 俺はとあるアパートへ訪れていた。ここの一室に依頼者がいる。

 コンコンコン。

「こんばんわ、森沢さん。悪魔グレモリーの使いの者ですが」

 ガチャ。

「んん?」

 眼鏡をかけた痩せ型の男性が出てきた。

「ああ、どうも」
「チェンジ」

 バタン。

「ちょっと待ってください!?悪魔を召喚したの貴方でしょう!?」
「玄関を叩く悪魔なんかいるもんか」
「ここにいるでしょう!?」
「ふざけるな。小猫ちゃんはいつだってこのチラシの魔方陣から現れてきたぞ。だいたい、俺が呼んだのは小猫ちゃんだ。とっとと帰れ」
「俺だって……出られるならそうしたかったさ!?何が悲しくて深夜にチャリなんかとばして!ううぅぅぅぅぅ……」

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