第九十九話 ミラニとシャオニの連携は大丈夫か?
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」
タイセーが思わせぶりに微笑む。
「え? どゆこと?」
興味深そうにシャオニが聞き返す。
だがミラニとセイラは溜め息を吐きながら二人を見つめている。
「ふふふ、それは……」
「それは?」
「……愛や」
物凄い良い笑顔でそう言葉を放った。
シャオニも瞬間言葉を失ったように固まる。
ミラニとセイラは呆れたように肩を落としている。
「ほら見てみ?」
「へ?」
タイセーが指差した方向にはセイラがいる。
「俺の嫁やで」
「う、うん、知ってるけど?」
「めっちゃ可愛ええやろ?」
「…………」
もう何て言ったらいいのか分からず、その場にいる者は、愉悦(ゆえつ)に浸(ひた)っているタイセーを可哀相に見つめている。
そんな視線に気づかずタイセーは次々とセイラの自慢話を続けている。
さすがに止めなければならないと感じたのか、セイラがタイセーの頬を叩いて大人しくさせる。
「な、何でセイちゃん!?」
殴られた理由を問い質(ただ)す。
「ええ加減ウザいから」
その瞳に殺気を込めた真剣さを感じたのか、タイセーは不満を漏らさずそのまま大人しくなった。
「ごめんなミラニちゃん。それにそっちの……」
「シャオニだよ」
「シャオニちゃんやね、ごめんな」
「ううん、いいよいいよ! でもホントに結婚してるの?」
「まあ、不本意ながら」
セイラはそう言うが、微かに頬を緩ませていることはミラニは気づいている。
二人と親しいミラニには、こういうやりとりは日常茶飯事だということを知っている。
それに、二人が強い絆で結ばれていることも知っている。
「ん? そろそろ始まるみたいだな」
「そやね」
モアの実況が観客の注目を引きつけている。
そろそろ始まるので、準備をしろとのことだ。
「さてと、それでは試合方式を決めようか?」
ミラニが代表して言葉を放つ。
「交代ありのタイマン方式は?」
提案をしてきたのはセイラだ。
「ん? 私は別に構わないが」
シャオニに視線を送る。
彼女もその方式に納得したようで頷く。
「だが本当にそれでいいのか?」
「ええで」
ミラニは少し考えて、一言だけ言う。
「分かった」
「んじゃ舞台行こか?」
「交代はタッチでいいのか?」
「うん、それでええで」
「セイちゃんは俺が守るで!」
「やかましいわ!」
いきなり叫んだタイセーの頭を叩いてまた黙らせる。
「フシシシ、面白い人達だねぇ」
シャオニはそう言いなが
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