第九十九話 ミラニとシャオニの連携は大丈夫か?
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ろた)えぶりを見て、さらにキランと瞳を輝かせる。
「あの時のトーゴちゃん、照れちゃって可愛かったなぁ〜ね? 団長ちゃん?」
「し、知らん!」
ミラニはそっぽを向く。
「フシシシ、そぉんなに気になるならぁ……団長ちゃんもしちゃえばぁ……ちゅ〜」
「なっ! そ、そ、そのようなことができるわけないだろっ!」
顔を真っ赤にして怒鳴る。
「フシシシ、あの人に団長ちゃんが男の子のことに悩んでるって言っちゃおっかなぁ〜」
未だ説教をし続けているセイラの方へ指差す。
「き、き、貴様ぁ……」
羞恥心と焦りと怒りで体を震わす。
「じゃあさ、言わないであげるから、あの人達のこと教えてよ? それでチャラってことで……いい?」
どこがチャラなのだと言いたいミラニだが、確かにあることないこと吹き込まれるのは困る。
タイセーはともかく、セイラはそういう話題が大好きなのだ。
男っ気の無い自分が、男のことに悩んでいるなんて、たとえ作り話だとしてでも、必ず追及してくる。
その時の彼女の面倒臭さは、ミラニがよく知っている。
ミラニは仕方無く涙を飲んでシャオニの要求に従った。
「だ、だが約束しろ! 絶対教えないと!」
「おっけ〜! 絶対教えないよ!」
「言質(げんち)を取ったからな!」
ミラニは少しホッとしていたが、シャオニは心の中でほくそ笑む。
(うん、絶対言わないよ…………彼女には……ね)
そんなシャオニの心の声には気づかないミラニが説明をし始める。
「とりあえず名前から教えよう。今説教をしている女性がセイラ・オルバーン。そして、正座させられて説教されているのはタイセー・オルバーンだ」
先程まで立って説教を受けていたはずなのだが、多分口答えか何かしたのだろう、今セイラに向かって正座している所を見ると本当に懐かしさが込み上げる。
タイセーも二年前とほとんど変わってはいない。
年齢は二十一歳なので、セイラより若いが、身長は彼女と違い高く、百八十は超えている。
ヒョロヒョロとした体格で、目も細いが、ああやって焦り笑いをしながら頭を掻(か)く仕草を見ると愛嬌を感じる。
「オルバーン? もしかしてキョウダイ?」
「いや」
「だよねぇ……全然似てないし……それなら……」
「夫婦やで!」
突然二人の間に入ってきたのは、説教を受けてたはずのタイセーだった。
自慢するように胸を張って二人の目の前にいた。
「夫婦? ああ、なるほどぉ〜」
シャオニは大きく頷き納得した。
「でも夫婦でパートナーだなんて、クジ運あるんだねぇ」
「クジ運やないで?
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