暁 〜小説投稿サイト〜
トーゴの異世界無双
第九十七話 オレに運ってあんのかな?
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ら、自分が言おうと思っていたので、手間が省けたと思った。
 二人のやり取りを見ていたクィルが近づいてくる。


「とりあえずは本戦だ」
「そうだな、まずはガシューを叩く」


 ミラニがすかさず声を発したので、それにならって闘悟も返す。
 まさかクィルにこの話を聞かれるわけにはいかないからだ。
 こんな話を聞けば、彼女は必ず首を突っ込んでくる。
 そして、二人の心配をして心を砕いてしまう。
 そんな思いをさせないためにも、闘悟達は早々に話を切り上げた。


「トーゴ様、ミラニ、何の話をしていたのですか?」


 クィルが普段と変わらない笑顔で聞いてくる。


「いんや、もうすぐオレ達の出番だしさ、どうやって闘おうか話してたんだ」


 ミラニも小さく頷き肯定する。


「そうなのですか?」
「で? どうやって闘うのよ? 特にトーゴ」
「何で特にオレなんだ?」


 突然ステリアが声を掛けてきたが、その内容が気になったので問い返す。


「べ、別に理由なんかないわ! ただ……そ、そうよ、鎧の美人も知りたいんじゃないかしら?」
「はあ? お前何言ってんだ?」


 闘悟はステリアが慌ててる様子が不思議だった。
 さっきの言葉も突っ込みどころが満載だった。


「何で鎧女が美人なんて分かるんだ? それと、ここで闘い方を言っても鎧女には分かんねえだろ?」


 ここにいるわけじゃねえんだから。


「う……それはそうだけど……むむむ」


 ステリアは皆に背後を向け、何かを考える仕草をしている。
 そんなステリアを見て、皆は首を傾げる。
 ニアだけはそんな彼女を微笑ましそうに見ている。


「あ、ほら! もう終わりそうよ〜!」


 ニアの言葉は全員に届いたようで、皆が舞台に注目する。
 どうやら第五回戦も終わったようだ。
 今日の二次予選は全部で十回戦ある。
 これから後半が始まる。


「うっしゃ、そろそろオレの出番だろ?」


 闘悟は両拳を互いに突き合わせて言う。


「そうなのですか?」


 クィルが闘悟の言葉に疑問を感じて問う。


「ああ、石版のトーナメント表には中くらいに書いてあったしな。そろそろだろ?」


 ワクワクしながら闘悟は言っているが、それを見てミラニは軽く溜め息を漏らす。


「なあトーゴ」
「何だミラニ?」
「貴様、あの石版の最初に書かれてある番号は覚えているか?」
「ん? 何だいきなり?」
「いいから覚えているのか?」


 何だか分からないが、そんなに言うなら答えておこうと思った。


「えっと、確かBだったな、隣はEだから、BとEが闘ったんだ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ