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ジークフリート
第一幕その三
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 彼もそれは認める。
「しかし。一つだけ覚えられないことがあるんだ」
「それは何だ?」
「御前に対して我慢するということだ」
 目を怒らせての言葉だった。
「それだけはできない」
「わしに対してか」
「御前が僕に何をしても頭に来る。御前が側にいるだけでなんだ」
「それだけでだというのか」
「そうだ、それだけでだ」
 こう言いながらミーメを見る目をさらに怒らせていく。
「やること為すことをだ。何でなんだ?」
「まあそうだろうね」
「それは見ていればわかるよ」
 動物達は今のジークフリートの言葉に頷く。
「すぐにね」
「一目瞭然だよ」
「しかしだ」
 ここで言葉を換えるジークフリートだった。

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