第二十四話「祝☆入団!」
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出し、猛スピードで接近してきた。うん、イッセーの比じゃないね。
「うむむ、スピードはまあまあだね」
背中から魔力をジェット噴射のように放出しながら、ヴァーリくんは縦横無尽に飛び回り僕の体に触れる。
『Divide!』
ヴァーリくんの宝玉から無機質な音声が流れ出た。同時に僕の中から少しだけ力が抜けていくのを感じる。これがヴァ―リーくんの神器の力なのかな?
「俺の神器、『白龍皇の光翼』の能力の一つ。触れた対象の力を十秒ごとに半減させ、自らの糧とするものだ。時間が経てば経つほど力が弱っていくぞ?」
「ふーん。イッセーとは真逆の能力なんだねぇ」
イッセーの『赤龍帝の籠手』は十秒ごとに力を増幅して誰かに譲渡するもの。対してヴァーリくんのは十秒ごとに力を半分にして自分に加算することか。ここまで能力が似ているということはイッセーの禁手化というのもヴァーリくんみたいに全身が鎧になるのかな?
「まあ面白い能力だけど、生憎僕には無意味なんだよねー」
『虚現の境界線』で【僕の力が半分になった】という現実を虚構に変える。瞬く間に魔力、気、体力、膂力、その他もろもろが元の状態となった。
「なに?」
驚愕した様子のヴァーリくん。この程度、お茶のこさいさいですよー。
驚いている隙にヴァーリくんの背後に回り込む。光輝く翼を広げて宙を浮いているヴァーリくんに対し、僕は【認識した場所を足場にする】という虚構を現実に変えて、地面を踏み締めるように宙に立つ。
「速いっ!」
どうやらヴァーリくんには今の動きを目で終えなかったようで、仕切りに僕の姿を探している。ちなみに、僕はずっと気配を消してヴァ―リーくんの動きに合わせて背後に隠れています。一人かくれんぼー!
……飽きた。その背中に適当に右パンチ。
「ぐぁっ!?」
堅牢そうな鎧が一発で粉々に砕け、物凄い勢いで落下した。っていうか、鎧脆!
「くっ」
空中で反転したヴァーリくんはズザーっと砂埃を巻き上げながらも、なんとか着地した。この辺はイッセーとは大違いだね。イッセーの場合はバウンドしてどっか行っちゃうし。
「流石だな……なら、これならどうだ?」
バッと手を広げたヴァーリくんの周りに大小様々な魔方陣が展開された。その数は十。
「おー、今度は魔術対決? いいねー、魔術対決なんて久々だねぇ」
どんな魔術なのだろうか? 見たことのない系統の魔術だ。
ワクワクした面持ちで上空から眺めていると、ヴァーリくんが横薙ぎに腕を振るった。それを合図に魔方陣から白い光線やら光弾が飛んでくる。
「開けー開
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