ALO:フェアリィ・ダンス〜両刃の剣と天駆ける龍〜
黒い太陽、白い影
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ら人の肉体を手に入れるなんて……」
その疑問にシャノンが答えた。
「俺が刹那を見つけた時には、すでに彼女は人の姿をしていた。当時の俺の少し下…二歳くらいしたほどの外見だったかな…」
「……そう言えば、陰斗は引っ越してきたんだよな」
セモンが過去を振り返る。
ハザード/秋也とセモン/清文はもともと同じ町の出だが、シャノン/陰斗だけは別の町から引っ越してきたのだ。その時点ではすでに刹那がいたと記憶している。陰斗は小学校三年生の時に引っ越してきたので、刹那はその時小学校一年生…7歳くらいの外見をしていたはずだ。
思えば、学校で彼女の姿を見ることはなかった。陰斗の家に遊びに行くとたまにいた彼女は、年齢にそぐわない落ち着いた雰囲気をもっていた。
「みなさん、今まで黙っていてすみませんでした。私の存在を、気味悪がられたくなかった…。おかしいですよね。私は、スレイヴ達と同じ、化け物です……」
「いや……違うよ。刹那はどんな境遇で生まれた存在でも刹那だ。今回の旅で、刹那が《グリヴィネ》として俺らの前に現れなかったら、秋也は救えなかった」
「そうだよ。ありがとう、グリヴィネ」
セモンとコハクの言葉を聞いて、グリヴィネがうつむく。
「刹那。お前が自分のことをどう思っているかなんて知らない。お前は僕の《鎌》であって、僕の《妹》だ。それだけだから」
再び口を開いたとき、彼女の声は濡れていた。
「ありがとうございます、みなさん。ありがとうございます……」
その時、シャノンが叫んだ。
「みんな、それどころじゃない!!見ろ!!」
全員がシャノンの指差した方向を見る。
「…………!!!!!」
「何……あれ……」
「嘘…ですよね…」
そこにいたのは、無数のスレイヴプレイヤーたち。100人は確実にいるだろう。
「いや……あいつらだけじゃねえ」
セモンが、反対方向から近づく70人余りのスレイヴ達に気付く。
「あっちからも……!!」
今度は世界樹の方向から、40人余りのスレイヴが。
「こんなに……!?」
今まで通ってきた道の方向からも、スレイヴがやってきていた。
「うう……」
「秋也!?」
「目が覚めたのか!?」
「……その声……清文?陰斗?ここは…その姿は一体…」
「それどころじゃない!!」
「お前も戦ってくれ!!SAO時代の武器を呼ぶんだ。ソードスキルは使える!!」
「な!……仕方ない。来い、《獣神の秘宝》」
ハザードも、一瞬にしてSAO時代のカンを取り戻したようだ。背中には真紅の翼が生えていたが、それは消える前の禍々しい赤ではなく、かつてのレノンの様
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