第二話
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
出発当日
「準備はいいかしら?」
あたりはすっかり暗くなり、誰もが寝静まる時間になったころ、再思の道にある革命軍の基地に向かうため、選抜された13人は中庭に集まっていた。
「ああ」
「じゃあ行く前に組み分けをしておくわね」
「組み分けですか?」
「ええ。霧の湖に行ったとき、俊司君がやったみたいにね」
紫はそう言って一枚の紙を俊司達に見せた。
「潜入班と……囮班?」
「そうよ。今回は潜入してから攻めるんじゃなくて、囮が戦ってる間に内部を攻撃するわ」
「なるほど……」
「囮班は吸血鬼さんとメイドさん、天狗二人と月兎さんに不老不死さん。あと霊夢と幽々子の8人ね」
「で、潜入は俺と紫、妖夢に悠斗さんと雛さんの5人か」
「そういうこと。何か異論はあるかしら?」
紫は俊司達に問いかけたが、誰も反論することはなかった。
「じゃあこれでいきましょう」
「囮班はなにもためらわずに攻撃していいのね?」
「ええ。存分に暴れてちょうだい」
「ふふっ……存分にねぇ」
レミリアはそう呟いて不適な笑みを浮かべた。
「じゃあ行きましょうか」
「おう」
「気をつけて行ってらっしゃい」
「はい師匠」
永琳達に見送られながら、俊司達はスキマの中に入って行くのであった。
同時刻 再思の道 革命軍地上本拠地
「そろそろ……来るか」
「おそらくですが……時期を考えると今頃かと」
部屋の中では二人の男がしゃべっていた。
「勝つ見込みは?」
「低いと思いますね……なにせ、前回の件で負傷者がかなり出ていましたし、精神的に疲れたものも多くいましたから……」
「そうか……」
男は困った顔をしていた。現状を考えるとなんとも言えないことに、頭を悩まされていた。
そんな彼を見てもう一人の男は軽く溜息をつくと、真顔のまましゃべり始めた。
「……総司令官は、天界の本拠地に向かってください」
「……なぜだ?」
「ここは破棄してもかまわないと思います。地霊殿と天界……この二つでも、十分に侵攻は可能だと思います」
「なら、ここには誰が残る?」
「……私が残ります」
男は静かにそう言った。
「彼は必ず来ます。なら……私がきちんとけりをつけますよ」
「いいんだな? 命の保障はないぞ?」
「かまいません」
男の目は覚悟に満ちていた。それに押されてか、もう一人の男も彼の提案を却下しようとはしなかった。
「わかった。ここの権限はすべてお前にまかせる
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ