暁 〜小説投稿サイト〜
東方守勢録
第二話
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話

「始める前からそんな覚悟は無意味ですね」


少女は軽く溜息をつくと、再び兵士を睨みつけた。


「わかりました。では、取材させていただくとしましょうか」

「何を言って……」

「では! 幻想郷の伝統ブン屋……射名丸文の速さについてこれますか!!」


そういった瞬間、少女の姿は見えなくなった。








数分後


「総員配置につけ! ゲートを開けろ!」


警報によって集まった兵士は次々と配置についていく。それと同時に、重たい扉が音をたてながら開き始めていた。


「警戒を怠るな! 何があるかわから……!?」


警戒していた兵士達にの目に飛び込んできたのは、倒れた4人の兵士とその近くに立つ一人の少女だった。


「遅かったですね〜次の取材対象がいなくて困ってたんですよ」

「そっ……総員一斉掃射!!」


少女の話を聞かずに、兵士達は攻撃を始める。だが、少女はそれを避けようとはしなかった。


「これは……避けなくてもいいですね」

「何言ってんのよ文!」


そうつぶやいた少女の前に別の少女が飛び込んできた。


「避けないと殺されるでしょ!」


そういいながら目の前に二枚の札を配置する。同時に半透明の壁が目の前に現れた。


「壁? いや……結界か!!」


一人の兵士がそう叫んだ瞬間、弾丸は結界にぶつかり始めた。


「いや〜霊夢さんが来てくれたんですから、避けなくてもいいでしょうに」

「はあ……何言ってんのよ」


霊夢は少しあきれているようだった。

そうこうしていると、急に革命軍の攻撃が弱くなってきた。大半の兵士がリロードを始めたのだろう。

その状況を見て、少し後方にいた吸血鬼の少女が不適な笑みを浮かべた。


「リロードを終えたら再度掃射を……!! 総員退避!!」

「えっ……うわあああ!?」


轟音とともに、一本の槍のようなものが兵士達に突っ込んできた。


「この攻撃は……」

「くっくっくっ……無様だねぇ」


吸血鬼の少女は、逃げ腰状態の兵士達を見てそう呟いた。


「ただの外来人のくせに……私に歯向かおうなんて……なんて馬鹿なのかしら」

「ぐっ……まだくるのか!」


士気が低下し始めていた兵士達の前に、次々と少女達が現れる。

長い夜の戦いが、ゆっくと始まろうとしていた。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ