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トーゴの異世界無双
第九十五話 ホントに無事で良かったよ!
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悲しませやがって!」
「う……それを言われると言い返せない……」


 シュンとなって恨(うら)めしそうに闘悟を見つめる。
 そこでリールは闘悟に向けて頭を下げる。


「本当にありがとうございましました」
「え? あ、いや、頭を上げて下さい!」
「いえ! わたしだってほんとに感謝してます! ほんとにありがとうございました!」


 ヨッチまでも頭を下げてくる。


「トーゴ、俺からもだ。ありがとな」


 すると、闘悟は頭をかいて、諦めたように息を吐く。


「はぁ、分かりました。でも、話を聞いて下さい。オレも話さなきゃならないことがあるんです」


 闘悟の真剣な言葉を聞いて、カイバ達も不思議に眉を寄せる。
 そして、頭を上げたヨッチ達を確認してから、闘悟は今度は自分が頭を下げた。


「トーゴ……?」
「実はな、こんなことが起きることも想定していたにも関わらず、カイバを巻き込んじまった」
「一体どういうことだよ?」


 何が何だか闘悟以外誰も理解していない。


「オレは、この大会を通して、ある奴らを一掃(いっそう)したいと思ってたんだ」
「ある奴ら?」
「ああ、そのために大会を盛り上げる役目を担ったんだ」
「……どういうことだ?」


 闘悟が積極的に大会参加者数を増やし、盛り上げようとしたのには、様々な目的があったが、その中の一つである、ある者をいぶり出すためという理由も大きな一つだった。


「これを見てくれ」


 闘悟は懐から取り出した紙をカイバに見せる。


「……これは!?」



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