第78話 =ラストバトル=
[4/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
日奈の兄でもある浩一郎からもらったバッグを傷つけられたということでさらに拍車がかかって『殺す』ことしか考えれなくなった。
「お前らは…お前らみたいなゲームしか脳のない餓鬼は本当の力は何もないただの屑、全てこの僕よりか劣っているんだよ。それなのにも関わらず足を引っ張るだけで…お前らは死以外は許されないんだ」
「あっそ」
廣田のいいたいことが終わった直後、思い切り踏み込んでその汚い顔面に一撃正拳突きを放つ。さらにその勢いを殺さずにあいた左手でがら空きな鳩尾めがけて中段突きを与える。がたいのいい人間ならともかくあんなもやしみたいな研究者に鳩尾殴られて普通でいられるわけがなく、もちろん廣田も例外ではなく腹を抱えて前かがみになっている。だから右手を腹から引き剥がして紐でくくられているナイフを無理やり右手から抜き取って持ち直す。まだ腕は持ったままだ。
「そういや、さっき『まだ痛む』とか言ってなかったっけ。だったら俺もブッ刺されてまだ違和感あるんだけどっ」
そのまま左手で掴んだ相手の右腕を外側に回して足を後ろに引きながら右手で逃げられないよう手の甲を抑えて引っ張る。すると廣田の体は流れるように地面にうつぶせに地面を滑らさせる。
「よっと」
完全に地面についたところで膝で思い切り背中に乗って動けないよう手で肩を押さえて伸ばしたままの廣田の手をありえない方向へと少しだけチョイと捻る。
「ぎゃぁ!?」
「このまま骨折ってもいいんだけど…このナイフで同じ目にもあわせてやりたいんだよね〜」
そういって目のまん前にナイフをグサリとたてつける。すぐに血を流して終了ってわけにもいかないからね、ナイフは最後でいいか。
「…っと…それか、浩にいちゃんの大切にしてたからな〜…体で払ってもらおっかなーっ」
「ぎぃっっ!!」
バッグを引き寄せてその中から例の特別重いラケットを取り出して背中の上で体勢を立て直しフレームを肩めがけて振り下ろす。いつもならこんなことしないんだけれど今だけはとてつもなく『楽しい』。こんなにも無防備で力の差がある相手をいたぶるのは最高に気持ちがいい。
「…何しようとしてるの?」
腕を押さえるのも面倒になって地面に叩きつけて俺はその場に立ち上がった。廣田はそれをチャンスだと思って動き出そうとするがその前に頭を思い切り踏みつける。
「それっ!ほらっ!」
背中に向けてさらにラケットを振り下ろしたり踏みつけたり。そのせいか鈍い音が何度も何度も響いてそれと共にうめき声も聞こえる。
「だーから、動かないでよ……お楽しみはこれからだって」
「ぐふっ……!」
「アハハハ!!…ほらほらどうした、俺を殺すんじゃなかったのっ?」
腕を掴んで腹を浮かせると
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ