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なのは一途のはずがどうしてこうなった?
第二十三章 迷い幼女と常識人
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「ミウラさん、どうしてココに?」
「ん? ああ、ティアナが現場リーダーだったな。指揮系統は概ねティアナに任す。俺は、ギンガと同じく、外部協力者の扱いで、フォローだよ。他意はない」

不安だ。
隊長格が新人のフォローと言っているが、逆に言えば、隊長格がフォローしなければいけない状況になるという事だ。
レリックの確保と少女の確保が課せられた命令だ。
少女の方は既に達成しているから、レリックの方に問題が起きると、言うことね。



「久しぶりに全力全開! ディバインバスター!」
「私も、行くよ! トライデントスマッシャー!」

管理局の悪魔と、死神が舞う。
そして、

「フレースヴェルグ!」

勝利の鉄槌が下された。
限定された力ではあるが、威力は十分である。
供給される魔力を三人は受け止めて、飛ぶ。



「ミウラ……! また僕をネタにしたのは分かっているんだぞ……!」
「久しぶりのクロノくんがそれですか。いや、まあ、限定解除しなかったのは助かったよ。シスコン」

クロノ・ハラオウンは久しぶりの相手に嫌味を続ける。

「お前も知っているだろう。限定解除が出来るのは僕と、カリムの二人だけだ。再度の限定解除申請はほぼ通らないだろうって、知ってるからお前が動いてるわけなんだろ。男のツンデレは気持ち悪いぞ。ああ、気持ち悪いな」
「あ、あのクロノ提督。ミウラさんと何か遺恨でもあるのですか?」

クロノ・ハラオウンの普段の姿からは想像できない態度にカリム・グラシアは戸惑いながら聞いたのだ。

「あるとも。僕の苦悩の始まりと言って良い」
「はあ、そうなのですか……」

その話は長くなりそうだと、カリム・グラシアは直感した。
よって、話を戻すことにしたのだ。

「ミウラさんが動いているというのは?」
「ああ、アイツのレアスキルのことですよ。魔力の供給です。認めたくは無いが、アイツは魔力量だけは多いですから」
「だけって……。色々と技能も持ってますが? それでも総合ランクはクロノくんにはとても敵いませんけどねー。優秀なお兄ちゃんだな……」
「お前に、お兄ちゃんと呼ばれる筋合いは、無い!」

クロノ・ハラオウンは、それ以上ミウラ・ケイタと話すことは無いという感じで、通信を遮断した。
ありがたく思え。
限定解除しないでも対応できると僕は貴様の事を信頼してやっているんだ。



常識人のお仕事。
限定解除するだけの簡単なお仕事です。
配点:(クロノ)



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