エピローグ:見よ、魔女が帰る
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てくれないと滅殺しますよ?」
「はいはい。 簡単に滅殺できるほど弱っちくてすいませんでしたねぇ」
「拗ねないでください。 ついでに思いっきり可愛いく無いので拗ねると気持ち悪いです」
「ほっとけ! で、単刀直入に用件を言う。 人間界に去る前にカリーナの無事を確認したい」
「ふむ……別に会わせてあげてもいいけど、無事かどうかは保証しかねるからそのつもりでいてください」
「なん……だと……!?」
クリストハルトの隣からカリーナが連れ去られて約1時間少々。
たったそれだけの間にいったい何があったと言うのか!?
この悪魔め!
たった一言でここまで人の心を弄ぶとは!
そして心の準備をしようとクリストハルトが呼吸を整えるより早く、いきなり彼の目の前に天井からカリーナが落ちてきた。
「カリーナ!!」
思わず駆け出して空中で優しく抱きとめたが、戻ってきたカリーナは、目も空ろ。
口を半開きにし、衣服を剥ぎ取られた下着姿というあられもない状態だった。
さらに口元には白濁した粘液がベトベトとこびりついている。
「ハルト……私……もうダメ」
呟く言葉はかすれるように力無く、その頬は上気して桃色に染まっている。
「どうしたカリーナ! 何があった?」
考えたくないが、クリストハルトの脳裏に最悪のシナリオがいくつもよぎる。
魔界には、淫魔と呼ばれる生き物がおり、カリーナの状態は人間界に侵入してきた淫魔の被害者にそっくりだった。
「テメェ……カリーナにいったい何をしたか言ってみろ! 場合によっては刺し違えてでも……」
「勘違いしては困る。 私はただ彼女を迎えてもてなしただけだ。 ただ、ちょっと彼女にはなじみの無い内容だったかもしれないが、悪意は全く無いよ。 ほら、テリア。 彼女に"アレ"を差し上げなさい」
「わかったニャ。 ちょっと待つニャ」
キシリアの言葉に従い、テリアは懐をまさぐると、太くて硬い棒状のモノを取り出した。
「ふふふ……すっかり気にいったようだね。 そして卑しい子だ。 "これ"がそんなに欲しいのか?」
「……頂戴。 もっと……もっと頂戴」
カリーナが目を潤ませてマルの手にしたものに熱い視線を向ける。
「ほら、そんなに慌てて貪るものじゃない」
「あうっ……」
「馬鹿だな。 歯を立てるからそんな目にあうんだ。 もっと優しく、溶かすようにしゃぶりつくといい」
キシリアの囁きと共に、薄暗いホールにピチャピチャと湿った音が響き渡った
「なぁ、いったい何をしているんだ? 俺にはサッパリ理解できないんだが」
文字だけだとずいぶん卑猥な印象だが、それを見ていたクリストハルトの目はむしろ完全に点になっていた。
「何って、新作のアイスキャンディーの味見をしてもらっているのだが?
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