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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第六幕 「二振りの剣」
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いうか、よく見るとビックリ仰天しているのは僕と山田先生だけで、残り二名は「お久しぶりです」「やぁ、しばらくぶりだね」「何年も逢ってなかったら一瞬誰だかわかりませんでしたよ〜」「それはこちらの台詞さ。子供というのは本当に成長が早いね」「・・・チカさんまだ10代ですよね?その言い方オッサンみたいですよ」などと普通にお喋りしている。なにこれ理不尽。つーか知り合いかよお前ら。
・・・僕は今ひょっとしてすごい光景を見ているのでは?世界最強とその弟とIS開発の母の妹とIS開発に関わった偉い(多分)技術者さん。特にチカさんは顔を見た人すらほぼいないような人物だ。なぜわざわざこんな所に・・・?

「おっと話題がそれたね。一夏君、急いで白式改に乗りたまえ」
「あ、ハイ!」(何で“改”?)
「作業しながら聞いてくれ。白式改について簡単なレクチャーをする」
「お、お願いします!」

僕の様々な疑問をよそに前準備は始まる。初期化と最適化処理を始める一夏を横に、チカさんは口早に説明を開始した。

「その機体は束の奴が作ったお手製に更に手を加えたものだ。基本性能“だけ”なら現行最強クラスのスペックを誇っている」
「・・・“だけ”?」
「その分欠点が多いのさ。まず白式には飛び道具が一切ない。ついでに拡張領域(バススロット)も完全にゼロだ。次に、そいつの武装はIS用近接戦闘ブレード“雪片弐型”と“雪片参型”の二振りしか存在しない。つまり完全剣撃戦用機(ブレードオンリー)というとんでもない仕様だ」
「それはまた極端な・・・あ、フォーマット終わりました」

本来ならもっと時間がかかるものなのだが、そこは技術者チカの面目躍如という奴。実は従来のISは初期化(フォーマット)最適処理(フィッティング)を同期させて行なう形式を取っていたのだが、チカが「その処理方法は効率が悪いのでは?」と手を加えた結果、フォーマットの処理が早く終わる様になっているのだ。今後この技術が日の目を見るかは不明である。

「よろしい。ま、その分唯一仕様特殊能力(ワンオフアビリティー)が最初から使えるという利点もあるんだが・・・こいつの能力“零落白夜”は自分のシールドエネルギーを攻撃に変換して相手のシールドエネルギーを根こそぎ消滅させる」
「それって・・・千冬姉のISの“暮桜”と同じ能力ですよね?確か一撃必殺の」
「その代わり使用中は凄まじい速度でエネルギーを消費する。考えなしに発動させれば湯水のごとくエネルギーを消費して即ガス欠だ。懐に入り込めなければ死あるのみ、ってね」
「うへぇ・・・」
「また姉さんは極端なモノを・・・」
「一撃必殺か自滅か・・・凄まじいまでの燃費の悪さですね」

唯でさえ極端な仕様をさらに極端にしたその仕様に一夏は思わず顔を顰める。
控えめに見ても素人の
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