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魔法少女リリカルなのはViVid〜英雄の意思を継ぎし子達
六話〜対決、そして
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side ヴィヴィオ


先手を取ったのは私。二刀を使うことで生み出せる多方向同時攻撃で攻める。
これでガードが難しくなるため、反撃の機会は生み出させない。


「はあああ!!」
「……ッ!」


私の猛攻に防戦一方のアインハルトさん。
しかも私は格闘もしっかりとやっているので拳が届かない間合いをキープし続けることなど造作もない。こちらが有利だ、私はそう確信していた。




side アインハルト


正直なところをいえば、驚いた。
格闘では圧倒できたというのに、獲物が変わった瞬間に別人と相対しているような感覚。
二本の剣を巧みに操る彼女の剣技には迷いが感じられなかった。


「はあああ!!」
「……ッ!」


怒涛の勢いで攻め続けてくる彼女。
私の腕の長さ、足の運びなどから予測したであろう私の間合いに一切入ることなく攻撃を繰り出している。
だが、覇王の拳がその程度の策でやられるわけなどない。
届かなければ届くところに行くまでのこと。
そのための歩法が覇王流にはある。


「……!?」


攻撃と攻撃の間の僅かな時間で一気に距離を詰める。
そしてがら空きの胴に一撃を叩き込んで終わりだ。
やはり、この子では覇王の拳は……そう、思った。


「覇王……」
「まだっ!」
「…なっ!?」


しかし彼女は終わらなかった。
懐に入られた状態から膝蹴りを叩き込んできたのだ。
咄嗟に防御し、痛打は避けられたが、隙ができてしまった。
その隙を狙って彼女が突きを繰り出してくる。
だが、剣の間合いはわかっている。よけることは簡単……ではなかった。
私が思っていた長さよりも30cmほど早く剣がこちらに届いたのだ。
そのため回避は本当に紙一重だった。


「〜っ!!」


外したことが悔しかったのか苦虫を噛んだような表情をする彼女。
その手に握られていた剣は1()()だった。
あれほど早く二刀を一刀に切り替えたのか……!?
いったいどうやって……?
気にはなるが、今は戦闘中。彼女を倒すことだけを考えよう。




side ヴィヴィオ


初めてだったけれど上手く出来たクリスの全面サポートによる高速フォルムチェンジ。
完全に虚を突いたというのに避けられた。
やはりアインハルトさんは強い……!
だけど、私は負ける訳にはいかないんだ!
パパとの誓い。ママとの約束。そして、何よりも私を本当の姉として見てくれている大切な弟のため。私に帰る場所の暖かさを、家族の大切さを教えてくれたパパを。私に優しさと思いやりをくれたママを。そして私に大切なことをわからせてくれた優を。私を誰よりも幸せにしてくれた大事な家族を守ると決めたんだ!

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