第二十九話『雨Vs風』
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ピアース》”!?」
「これで……終わり!!」
アリーナの上空でシャルルのグレネード弾によって起きた爆発。シャルルとラウラの二人は煙の中だ。
「中でどうなって……!?」
煙が晴れると二人の姿がはっきりと見える。だがその状況を見て、一夏は驚愕する。
シャルルの灰色の鱗殻の一撃はラウラに届いていなかった。ラウラはシャルルへ手をかざしており、シャルルはまるで何かに掴まれているかのように動きが止まっていた。
「こ、これは……」
「ふふ……まさか私に停止結界を使わせるとはな、驚いたぞ」
「まさか“AIC”!? そ、そんな……ストライカーシステムだけじゃなくてこんな物まで……」
「シャルル・デュノア、私はお前への認識を甘くしていたが、それが間違いだったのだと気づいた。お前は優秀な操縦者だ。今までの非礼を詫びよう。だがこれで……」
AICは解除され、シャルルの拘束が解ける。それと同時にシュヴェルドストライカーへとラウラは換装する。
「終わりだ」
/※/
「……完了か。まあ何とかなるものだな」
スウェンは第三格納庫で作業を終え、自室へと行こうかと考えていたところ。
「スウェン!」
息を切らしながら格納庫へ来た一夏にスウェンは歩み寄る。
「どうした織斑。お前が焦っているとは何かあったのか?」
「今すぐ保健室に来てくれ!」
「?」
/※/
「別に、助けてくれなくてもよかったのに」
「あのまま続けていれば勝っていましたわ」
「何だ、この包帯を巻かれて不貞腐れている奴等は」
一夏に保健室へと連れて来られたスウェンは明らかに不満そうなセシリアと鈴音を見て思わず声を漏らす。
「デュノアは大丈夫なのか?」
セシリア達と同じく包帯を巻いたシャルルの方を向きながら言うスウェン。
「うん、僕は大丈夫。こう見えて頑丈だからね」
「そうか……しかし事情は聞いたが……途中で教師が介入して事態を収めたから良かった物の……ラウラが、か」
スウェンは眉をひそめ、俯く。
「悪いスウェン……俺何も出来なかった」
暗い表情で一夏は言うが、スウェンは僅かに笑み
「いや、お前はオルコット達を救出した。それだけで十分出来る事はできただろう。あまり自分を責めるな」
「スウェン……」
するとセシリアと鈴音が握り拳を作り
「全く! 何ですのあの人は!」
「突然逆ギレして、あの黒女!」
「黒女とは失礼だな」
「「「!?」」」
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