第百五十二話 ヴァンフリート星域会戦 その1
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ルデン少将の一歳下の弟も分艦隊司令として、フレーゲル男爵達を連れて作戦に参加していたのであるから、嫌でも顔を合わせる結果となりイゼルローン要塞内でフレーゲル達に絡まれたりしてラインハルトの神経は焼き切れる寸前まで来ていた。
帝国暦485年2月28日
■イゼルローン回廊帝国出口 ケスラー艦隊旗艦エリュテイア エルネスト・メックリンガー
宇宙艦隊司令長官エッシェンバッハ元帥、総参謀長グライフス大将の顔がスクリーンに映ると私は敬礼をする。
『ケスラー提督、卿の艦隊はアルレスハイム方面へ先行し其処から当該地域へ向かって貰う』
「はっ、当艦隊はアルレスハイム方面から当該地域へ向かいます」
『此方の当該地域への到着は3月20日前後を予定している。くれぐれも遅れぬように』
「了解しました」
『では頼むぞ』
スクリーンが消えると、ケスラー提督の元へ向かう。
「提督、予定通りと言う訳ですな」
「そうだな、既に回廊出口付近の敵哨戒部隊はシュムーデ提督率いる哨戒部隊が追い散らした事だし、ティアマト星系方向にはレンネンカンプ提督の分艦隊が如何にも大軍が向かっているように欺瞞中だ」
「頃は良しと言う訳ですね」
ミュラー准将が笑顔で話に入ってくる、この笑顔は貴重な笑顔だな。
「そうだな、ミュラー准将の言う通りだな」
「参謀長、そろそろ出発させるとしよう」
「はっ」
「通信参謀、全艦に告ぐ、此よりアルレスハイム星系へ哨戒に移動する」
ケスラー提督の言葉を通信参謀が復唱して全艦に流していく。
さて、鬼が出るか蛇が出るか。
宇宙暦794年 帝国暦485年 3月21日
■自由惑星同盟 ヴァンフリート星域
3月21日2時40分帝国軍と同盟軍の火蓋が切って落とされた、帝国軍は宇宙艦隊司令長官エッシェンバッハ元帥率いる直衛艦隊15000隻、アルフレート・フォン・レーテル中将の12000隻、アドルフ・フォン・ホイジンガー中将の12000隻、フランツ・フォン・カイテル中将の12000隻、総数五万一千隻に対し
同盟軍は宇宙艦隊司令長官ロボス元帥旗下の司令部艦隊五千隻、ビュコック中将の第五艦隊一万三千隻、ムーア中将の第六艦隊一万二千隻、ボロディン中将の第十二艦隊一万三千隻、総数四万三千隻と言う陣容であった。
本来であればアップルトン中将の第八艦隊一万二千隻が参加するはずであったが、同盟軍当初の想定戦場がティアマト星系であり、レンネンカンプ准将の欺瞞部隊が展開して居たが故に、騙されたと判った時には先行していた第八艦隊は既にダゴン星域まで進出していた為に、会戦に間に合わない状態であり、現在最大戦速でヴァンフリート星域へ向かってはいるが、到着は補給等を入れて早くても4月上旬に
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