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とある六位の火竜<サラマンダー>
ラブレター………?
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てなに?」
「とぼけんなよ、あの手紙書いたのお前だろ。」

次の休み時間。蓮は松野を空き教室に呼び出し、松野と向き合っていた。

「あ〜あ、やっぱバレてたか。あのとき声あげちゃったの失敗だったな……」
「あれは普通気づくな。で、なんで闘わなきゃいけないんだ?俺、めんどうだから闘いたくないんだけど。」

意外にあっさり認めたことに驚きつつ事情を訊く。その時に闘いたくないという意思もしっかり伝える蓮。

「俺さ、昨日佐天に告白してフラれたんだよね。」
「そっか…そりゃ残念……って佐天に告白!?」

あまりに自然に言われた言葉を軽くスルーしそうになるが蓮は驚いて聞き返す。
「昨日の放課後に空き教室で。あっさりフラれたよ。」
「そっか、だからあいつあんな時間に教室に来たのか……」

松野の言葉でなぜ佐天が昨日あんな時間に教室に来たのかがはっきりする。

「まぁ、それは残念だとしてだ。その話と手紙になんの関係あるんだよ?なんもないだろ?」

そこで蓮が話を元に戻す。この話と果たし状の繋がりが分からない。

「レベル5の神谷に勝てば佐天も認めてくれるかなって思って…」
「なんでそこで俺なんだよ……」

蓮としては正直心当たりが無いわけでもない。というか心当たりがあって嫌な予感しかしない。

「神谷、佐天といつも一緒にいるじゃんか。それにあの噂もあったし。」
「あの噂?」

知ってるのに認めたくなくて知らない振りをする蓮。嫌な予感が当りそうだ。

「佐天と初春が神谷のことを好きで神谷も2人のどっちかが好きだっていう噂だよ。」
「やっぱり……」

嫌な予感が的中してため息をつく蓮。前に、あることがきっかけで誰にも心を開くことのなかった蓮が佐天と初春には心を開いたことからそんな噂が流れたことがあった。

「あのなぁ、その噂は……」
「うん、本人達が否定してるのは知ってる。でも一緒にいるのは事実だろ?」
「それはそうだけど……」

一緒にいるのは事実なので蓮は否定できない。そんな蓮を見て松野は続ける。

「こんなん意味ないかも知れないってのは分かってる。八つ当たりみたいな感じだし、神谷には知ったことかって感じだろうし、神谷に勝ったって佐天が振り向いてくれる保証もない。でも……」

自嘲気味に言っていた松野はいったん口を閉ざし真剣な顔になる。

「でも、諦めらんないから。やれることはまだあるんなら、可能性は0じゃないんなら、諦めらんない。」

真っ直ぐに真剣に蓮を見て、松野は告げる。

「だから……だから俺と闘え、神谷。」
「………ったく」

正直に言えばめんどくさい。自分には関係ないし、闘う理由もない。だけど

「仕方ないな、やってやるよ。」

だけど、真剣な想い
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