彼は天災だが、彼女と違って少し異常な一般人である
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麗な顔が八つ裂きになった状態で出ることになるわよ」
それを聞いたずっちん―――黛薫子が後ろに下がった。
まぁそれは置いておこうかしら。今はそっちはさほど重要じゃないから。
私は残っている荷物を片付けながら再び過去を思い出す。やっぱりここ一年で変わったのは篠ノ之束―――じゃなくて、篠ノ之先生だろう。
篠ノ之先生は祐人に喧嘩を売り、そして簪ちゃんを巻き込んだ。その前に一年生の専用機持ちであるクロエ・クロニクルちゃんに私のミステリアス・レイディにVTシステムを仕込ませていたのだから、例えどれぐらいの身体能力を持っていようといまいと祐人の敵じゃない。そして先生は人外レベルだったのが、私と簪ちゃんを相手に勝てなくなり、技術能力も落ちたと言っていた。少なくとも、前みたいに自分だけでISを作製するのが困難な状態だ。
自業自得とはいえ、この状態で前みたいに逃亡させるというのは可哀想だと私が提案し、前のことを覚えているようだから整備科の教師と一組の副担任を兼任させることにした。
先生は自分がしたことを悔やんで、今では普通の人間と変わらない人生を送っている。
だがそれでも、狙われていることには変わりないのだから私もしばらくIS学園を中心に活動することになるんだろうけど。
そしてもう一つ、亡国企業が崩壊したこと。それは祐人の妹を名乗る三人が現れて証言してくれた。そして現在は結華ちゃんが生徒会長となって頑張ってくれている。夜祥ちゃんは現在は一年生の専用機持ちとしてクロエちゃんといい勝負をしているらしい。この前は一夏君を圧倒していたっけ?
「何してるの、たっちゃん」
「あ、うん」
腕時計で時間を確認すると、既に食堂に行く予定だった時間を過ぎていた。
荷物を持って私は食堂に向かった。
■■■
卒業式も終わり、私は織斑先生の所に移動していた。
「どうした更識。もう卒業生は玄関に向かう時間だろう。早く向かったらどうだ」
「・・・・・・先生、祐人の部屋は・・・・・・?」
「ああ。一年経って戻ってこないから既に死亡しているものと考えているだろう。上層部が荷物を回収しようとし始めてな」
「!?」
それを聞いた私はすぐにそこから離れようとするが、織斑先生に捕まってしまった。
「落ち着け。というかお前もか。お前の妹と布仏にも同じ事を言ったらやはり同じ行動を取ったぞ」
「まぁ、どっちも祐人が大好きですからね」
それを聞いた私は納得してしまった。
先生は祐人の荷物を押収させないように手配することを約束してくれた。それを聞いた私はすぐにみんながいる玄関に向かった。
向かったのはいい。
「隠れていないでさっさと出てきたらどう
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