川神学園 昼休み
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ら。まさか翔一とわね」
千李は苦笑しながらも口の周りが牛乳にまみれた一子をハンカチで拭いた。
「今度はテレビかよ。」
みんなが驚くのも無理はない。
テレビに出たのは、千李たちが所属している風間ファミリーのキャップ、すなわち風間翔一だったのだから。
そのことをクラスの女子がきゃいきゃいと騒いでいた。その姿を見ながら男子数名はおもしろくなさそうだったが。
ニュースを見終わると千李がせきをたった。
「さてっと。じゃあ教室に戻ろうかしらね。また放課後にね」
「うん!またね千姉様」
手を振る一子に千李は軽くひらひらと手を振り返しながら千李は2−Fを後にした。
2−Fをさった千李は廊下でおもしろい人物に出会った。
その人物を一言で言うなら派手。川神学園の制服を着てはおらず、代わりに金ぴかの服を着ている。
その人物は千李を探していたのか千李を見ると話しかけてきた。
「お久しぶりです。千李殿!」
「英雄じゃない。元気そうね」
男の名前は九鬼英雄。
かの有名な九鬼の長男で武道四天王の一人である九鬼揚羽の弟だ。
「ああ。その説は世話になったな千李殿!」
「いいよ、気にしないで」
英雄は軽く頭を下げようとするが千李はそれを断った。
「いや。千李殿は我の恩人だ。千李殿困ったことがあればいつでも相談してくれてかまわないぞ!……それとすまないが一子殿のこともできれば…。」
「そういうことは、他人の力ではなくて自分でがんばりなさい。それともうすぐ時間よ、いいの?」
「むっ。それもそうだな、では千李殿また。行くぞあずみ!!」
「了解しました!英雄様!」
英雄の後ろからメイド姿の女性、忍足あずみが付いていく。
あずみは千李の隣に並ぶと千李に話しかけた。
「久しぶりだな鬼神」
先ほどのかわいらしい声とはまったく違う低く相手を脅す声だった。
しかしそんなあずみの声に臆することなく千李は対応する。
「あらあずみ。相変わらずあなたのその猫かぶりには驚かされわね」
「はっ、朝見せたあんたのバケモノっぷりに比べたらそうでもないさ」
あずみは軽く千李を皮肉るが千李はそれすらも軽くあしらう。
「ははっ。それで何か用かしらね?」
「いや。とくに用はないさ。ただ……」
「ただ?」
千李が聞くとあずみは腰を落とし拳を千李の背中に全力で叩き込んだ。
しかしその拳は千李に届くことはなく、千李がいたところを素通りしただけに終わった。
千李はというとあずみの後ろに立っていた。
「チッ……。やっぱりか」
それに対しあずみは舌打ちをし千李をにらんだ
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