機動戦士ガンダムSEED
0235話
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
いで捕虜となったアズラエルだが、当然の如く意識を取り戻してからは暴れに暴れた。喚きに喚いた。自分をここから解放しろ、自分にこんな事をしてただで済むと思っているのか。その他諸々。結局アークエンジェルの人員に世話をさせるのは危険と判断し、最終的には量産型Wがアズラエルの担当となっていた。
……顔に機械部品がついているという、ちょっとこの世界では考えられない姿をした量産型W相手にはさすがにアズラエルとしても不気味なものを感じたのか、それ以後は大人しくなったそうだ。
「了解した、アズラエル理事に関してはこちらで引き受ける。終戦会議まではオーブで大人しくしていて貰うとしよう」
「分かっていると思うが、ブルーコスモスには気をつけてくれ。盟主がオーブに囚われていると知ったら恐らく……いや、間違い無く奪還を企てるだろうしな」
ブルーコスモスの狂信的な信者――と表現するのが正しいのかどうかは分からないが――にしてみれば、青き清浄なる世界を汚すコーディネーターを殲滅しようとしたアズラエルを捕らえ、尚且つこの戦争の責任を負わせるスケープゴートにしようとしているのは絶対に許せないだろう。そしてアズラエルを取り戻すのは自分達の当然の権利だとして何の躊躇もなくテロという行為に走る事が予想される。
「囚われの姫を助けるのならともかく、あんなおっさんを助けるなんて俺はちょっと御免だがなぁ……痛っ!」
その声にチラリとムウの方へと視線を向けると、そこではムウの足を思い切り踏んでいるナタルの姿が。
2人のこんなやりとりも今ではすっかり見慣れてしまった。ヘリオポリスで出会った当初の堅物なナタルは既に無く、今では軍人としては有能ながらも相手を受け入れる深い懐を持った性格へと成長していた。
「君達も色々と忙しかっただろうから、今日はこのまま休んでくれて構わない。シャドウミラーとしての報告もあるだろうしな。こちらの報告は明日させてもらうが構わないかね?」
「そうして貰えると助かる。じゃあ、アズラエルの件はよろしく頼む」
ウズミを含むオーブ政府との会話はそれで終了し、それぞれが久しぶりに戻ってきたオーブで羽を伸ばす為に散っていった。そんな中、俺、レモン、コーネリア、マリューのシャドウミラー組はエレカを使いホワイトスターへのゲートを設置してある倉庫へと向かう。
「まさか、この倉庫を見て懐かしく思う日が来るとは思わなかったな」
エレカごと倉庫のエレベーターでゲートのある空間へと降りながら、思わずそう呟く。
まだこのSEEDの世界に来てから半年。この倉庫にゲートを設置してからは2ヶ月程度しか経っていないのだが。
「それくらいこの世界に愛着が湧いた証明でしょう?」
「ほう、ならば私の世界でも同じように感じてくれるのか
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ