執事の正体、初代登場
[4/4]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
…貴様、妾の来歴を知っているのか?」
怒気を込めながらアテナは問いを投げかける。
「無論、知っております。神々の頂点として君臨しておきながら、力を持つ男たちに謀反を起こされその地位を剥奪され、さらにはゼウスの娘と貶められた女神d」
言葉は最後まで言われる前に終わった。
アテナがその首を鎌で刎ねたからだ。
シリウスの首は地に転がり、首を失った胴体は血を噴き出し、その部屋を赤に染めた。
「……妾の来歴を語るでない」
忌々しい出来事を思い出させられ機嫌が急降下して行ったアテナ。
その来歴を語っていた男の首を刎ね、戻ろうと踵を返し、階段を上がろうとするが
「……痛いですね」
首を刎ねた筈の男の声が聞こえ、アテナの足は止まり、振り返った。
そこには首を胴体に戻しているシリウスの姿が在った。
「首を切り落とされるのは何年振りでしたっけ?まあ、随分昔の事だと記憶しているんですがね」
年には敵いませんね。とシリウスはそう言いながら肩をすくめた。
「……貴様は一体“何”だ」
警戒心を上げながらアテナは問う。目の前にいる男は危険だと智慧の女神としてのそれが囁いていた。
「智慧の女神であるあなたでも、初見では分かりませんか。なら――」
足元が光だし、部屋を照らし出す。
「教えて差し上げますよ」
そして、その部屋から二人は消えたのであった。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ