機動戦士ガンダムSEED
0234話
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の遺言をな」
それだけで俺が何を言いたいのか分かったのだろう。デュランダルの眉がピクリと動き、レイの顔が強ばる。そしてアイリーンの方へと視線を向けると、そこには悲しげな顔をしたアイリーンの顔があった。
……待て。悲しげな顔、だと? それではまるで、クルーゼとレイの関係を知っているような反応じゃないか?
チラリとデュランダルへと視線を向けると、俺が何を言いたいのか分かったのだろう。小さく頷いて口を開く。
「カナーバ議長は、クルーゼとレイの関係を既に知っておられます。その、そちらにいるフラガ少佐との関係についても私が知ってる限りは一通り」
「……ムウ?」
「ああ。確かにあの坊主はクルーゼと同じ存在だろう。この部屋に入ってきた時にクルーゼを相手にしている時と同じような感覚があった。お前さんもそうだろう?」
ムウの言葉にレイが頷く。
「はい。あの感覚がラウのものと同じかどうかは分かりませんが、何か感じたのは事実です」
そんな2人の言葉を聞いていたアイリーンが悲しげに口を開く。
「正直、ラウ・ル・クルーゼがクローンだったと聞いて非常に驚きました。私達コーディネーターでさえも人のクローンは禁忌としてその技術を封印しておりますので」
「その禁忌の存在故に、クルーゼはこの世界を滅ぼそうと戦争の裏で暗躍していた訳だ」
「返す言葉もありません」
「……まぁ、いい。その辺は終戦協定の会議で話し合う内容だろうしな。それで今日時間を取って貰った目的だが」
「彼の遺言があるとか」
デュランダルの言葉に頷く。
「ヤキン・ドゥーエでの戦いが終わり、死ぬ間際にプラントにいるもう1人の自分について頼まれてな。俺達シャドウミラーの技術で、テロメアの問題を何とか出来るようなら治療してやって欲しいと」
「出来るんですか!?」
唐突に上がった叫び声は、デュランダルでもなく、アイリーンでもなく、レイのものだった。自分の命が掛かっているのを考えれば当然かもしれないが。
「その辺は詳しく検査してみないと分からない。ただ、そこにいるレモンは俺達シャドウミラーの技術班を率いている人物だが、人造人間を製造する事も可能な技術を持っている。レモン?」
俺の言葉を聞き、驚愕の表情の浮かべている3人の前へとレモンが進み出る。
「シャドウミラーの技術班を率いているレモン・ブロウニングよ。アクセルの言った通りWシリーズという人造人間を造る事は出来るけど、その坊やの問題を解決出来るかどうかは詳しく検査してみないと分からないわ。ただ、私達の持っている技術は、この世界と比べても随分と進んでいるから、少なくてもこのプラントにいるよりは長く生きられると思う」
レモンのその言葉に、レイの顔が明るくなる。……俺の知ってるレイ・
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