第二十話
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ま芋多いな……。
「さつま芋多くないか?」
「あら、さつま芋は冬の必需品よ」
姉の静葉がそう言ってきた。成る程、確か桜新町でもじゅりや八重が秋にはよくさつま芋は食べていたからなぁ。
「今年はどの畑でもさつま芋は豊作なのよ。人里でも食べるのに困ってるらしいからね」
「……誠兄、後で人里に行くわよ」
「霊夢、私も同行するぜ」
霊夢と霧雨が意気投合をしていた。
「私の分もよろしくね」
「お前もかよ魅魔」
こいつらは……。
「まぁ兎も角だ。さつま芋焼くぞ」
『オォッ!!』
「……気合い入っているなぁ」
そう思う俺である。さて、アルミホイルでも出しとくか。
「アルミに巻くぞ」
俺は静葉からさつま芋を貰ってアルミホイルにさつま芋を巻いていく。霊夢達も同様の事をしている。
巻き終えると、落ち葉の中に入れていく。
「そういや火が無かったな。仕方ない、ショートカット『チャッカマン』」
こんな事もあろうかとインストールしておいたチャッカマンを出す。
「芋入れたか?」
「入れたわよ誠兄」
「んじゃぁ点火」
シュポっとチャッカマンから火が出て落ち葉を燃やしていく。
「燃えろ燃えろ。皆燃えてしまえッ!!」
「どうしたの誠兄?」
「変な電波を受信した」
「はぁ?」
まぁそれはさておき、落ち葉が燃えていく。多分時間が掛かると思うな。
〜〜少女焚き火中〜〜
さつま芋を入れてから一時間が経った。鉄の細い棒で焚き火の中をまさぐって焼けたさつま芋を取り出していく。
「熱いから気を付けろ霊夢」
「うん……あちッ!!」
さつま芋の皮を剥いてかぶりついた霊夢だったが熱さで叫んだ。
秋姉妹は毎年しているせいか皮の剥き方は上手かった。
「だぁッ!! ちまちま剥いてられないぜッ!!」
さつま芋の皮を剥いていた霧雨がそう雄叫びをあげる。それを見た見ていた魅魔が溜め息を吐きながら自分が剥いたさつま芋を差し出した。
「ほら食べな魔理沙。私は此方を貰うよ」
「魅魔様……」
「全く、さつま芋の皮くらい自分で剥きな」
何だかんだ言いつつも弟子の事をよく見ている魅魔である。
その後、俺はさつま芋を二つ食べたが他の皆は三個から五個は食べていた。
よく入るよな。
「ありがとうな秋姉妹」
「いいわよ誠君」
「誠君には感謝しているからね」
二人はそう言って笑う。まぁ俺は人里に豊作祈願として秋姉妹の分社を作れば? と言っただけなんだけどな。
「それじゃあまた来年の春ね」
「また後でコメを持って来るからね〜」
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