第二十八話 ご開帳その三
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「まずは見てみることよ」
「そうね、じゃあね」
「今度行って来ます」
「お寺とか神社を巡って悪いことはないから」
「仏様や神様もおられるし」
「そう、心の中の悪いものを清めてもらってね」
愛子は笑顔で二人にこうも言った。
「そうしてきてね」
「ええ、それじゃあね」
「行って来ます」
二人は愛子に言われそのうえで頷いた、そしてだった。
聖花はそのよく冷えた麦茶を飲みながらそのうえで愛実に言ったのだった。
「やっぱり夏はこれよね」
「麦茶よね」
「ええ、よく冷えた麦茶が一番よね」
「聖花ちゃんのお家はあれよね」
「紅茶だからね」
冬はホット、夏はアイスである。お茶はお茶だが。
「洋風よね」
「そうなのよね。和菓子系統だとね」
「やっぱり麦茶よね」
「麦茶じゃないとね」
聖花もそのどら焼きを食べつつ言う。
「こういうのは合わないわよね」
「そうなのよね」
「パン屋さんだとどうしてもお菓子はあっち系統になるから」
「西洋よね」
「ケーキとかドーナツね」
実際に聖花は子供の頃からこうしたお菓子をよく食べている。好きだがそれでもなのだ。
「麦茶にはね」
「合わないわよね」
「うちでも和菓子食べるけれど」
「紅茶じゃね」
「ちょっと違うのよ」
こう言うのだった。
「中々難しいわよね」
「本当にね」
こうした話をした、そしてだった。
聖花は今度はどら焼きについて言った。
「私これも凄く好きなのよね」
「ネコ型ロボットみたいね、それって」
愛子がそのどら焼きを持つ聖花ににこりと笑ってこんなことを言った。
「あの青いね」
「そうですよね、あの漫画見てからですから」
「どら焼き食べる様になったのね」
「子供の頃から」
そのこ頃からだった。
「大好きなんです」
「そうよね、聖花ちゃん和菓子系も好きよね」
「お饅頭とかキンツバも」
そうしたものもだった。
「三色団子とかいいですよね」
「そうよね、けれどやっぱり」
「お茶は麦茶ですから」
「聖花ちゃんのお家っていつも紅茶よね」
「日本茶もあるんですけれど」
それでもだというのだ。
「基本は紅茶です」
「紅茶もいいけれどね」
「和食には今一つ合わなくて」
聖花の家でも主食は御飯だ、日本人だからである。
「だからこのお家の麦茶はいつも楽しみにしてます」
「私は聖花ちゃんのお家の紅茶が楽しみだけれど」
愛実は少しきょとんとした顔で聖花に返した。
「何かそれってね」
「お互いよね」
「そうよね、けれどお家によって飲むお茶も違うのね」
「みたいね」
「聖花ちゃんのお家の紅茶って色々な種類があるわよね」
紅茶といっても一つではない、その種類はかなり多く置いてあるのだ。愛子も子供
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