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ONE PIECE NOVEL -SHISHI BREAK STORY-
第12話 独壇場
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いな。それに、何より水ではないと判断したのは俺の攻撃で蒸発ではなく、溶けたいう事だ。『水が蒸発する』なら分かるが、『水が溶ける』なんて事はあり得ない。そう考えると強度があり、なおかつ溶けるという言葉を使うとなると……『金属』しか俺は思い浮かばなかった。」
「………」
俺の回答に黙りこむアスラだが、そんな事は気にせずに俺は言葉を続けた。
「『金属』でもいろいろな種類があるが、基本はどれもが常温・常圧では固体だ。しかし、たった1つだけ例外がある。その金属は常温・常圧でも『液体』だから、いろいろな形に変形させることは容易だ……今、アンタが使ったようにな?その『金属』とは……『水銀』だ。」
「………」
「『水銀』はその名の通り『銀』のような光沢を放つことからその名前がついている。アンタの使っている能力も同じ『銀』色だ……どうだ?俺の言っていることは間違ってるか?」
俺は反論はあるかと言わんばかりに聞き返すと、アスラは……
「ふっ……まさか俺の能力があっさり見破られるとはな。お前の言うとおり、俺は超人系悪魔の実『メタメタの実 モデル水銀(マーキュリー)』を食べた『金属人間』だ。だが、それが分かった所で何になる?お前が何を企んでいるのかは知らないが、このまま……!!」
アスラはさらに別の尻尾を同じく槍に変形させようとしたとき、何かに気付き、口元を緩ませた。
「いや、少しやり方を変えよう。」
そう言うとアスラは尻尾を操作して、俺を動けないように巻き付けていく。
「何をやって…?」
突然のアスラの行動に俺は首を傾げるが、巻き付いた水銀はなおも強く締め上げられていく。
「お前の力は確かに大した物だ。『火拳』だけではなく、3大将の能力まで使えるとはな?今の現状では俺1人では手に負えない……だから!!」
アスラがそう言った同時に俺の背後から……
「『アイスBALL』!!』
「なっ!?」
そんな声と共に巨大な氷塊が投げつけられ、シシの体が凍り付いた。
「連携して、お前の相手をさせてもらう…そうですよね?クザン大将。」
「あー…まあ、そういう事だな。」
口から血を流しながらも、やれやれといった感じで『青キジ』が溜息をつきながら、こちらへと歩いてきていた。
「でも、まあ…よくやったな?」
「クザン大将を見つけた時、奴に気付かせないように自分は注意をそらしただけです。あとはそちらがやってくれると信じていましたから…」
「……何とも嬉しい言葉だねぇ。聞いたかい?」
「ふん!お前に言われんでも、聞こえとるわい!」
「聞こえてるよぉ〜〜〜〜」
『青キジ』は背後の2人……『黄猿』と『赤犬』に振り返りながら、声を掛ける…つい先程、アスラがとどめ
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