第9話
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・・・・・・はっきりと言われると結構泣けるな。心にグサッと来るね・・・・・・うん。
「朱乃、祐斗、小猫はゲームの経験がなくても実戦経験がそれなりにあるわ。だから感じをつかめれば十分に戦えるでしょう。ナギは目の良さ、魔力による強化、それに生来のセンスがあるから実戦経験が無くても十分戦えるでしょう。あなたとアーシアは実戦経験が皆無に等しいわ。でもあなたの『赤龍帝の籠手』とアーシアの『聖母の微笑』による回復は無視できない。ライザーもそれは理解しているはずよ。最低でも相手から逃げられるくらいの力はほしいわ」
「逃げるのってそんなに難しいんですか?」
俺の質問に部長はうなずく。
「逃げるのも戦術の一つだわ。でも相手の力量によっては殺してくださいって言っているようなものだもの。無事に逃げるのも実力の一つ、だから逃げ方も教えるわ。もちろん面と向かって戦うすべも教えるわ。覚悟しなさい」
「了解っす」
「はい」
とりあえず、アーシアを守る力くらいはつけないとダメだな。最低でもアーシアの盾になる。そのぐらいの覚悟は持とう。
「それじゃあ、食事を終えたらお風呂に入りましょうか。ここは温泉だから景色がいいのよ」
な、なにーーー! 部長の一言で俺の意識がエロに染められた。
露天風呂っすか! 露天風呂といえば覗きだ! そう、覗きが王道なのだ! 男に生まれて覗かないでどうする!
「僕は覗かないよ、イッセーくん」
木場がニコニコスマイルで先制パンチを放ってきた。
「バッカ! お、お前な!」
「あら、イッセー。私たちの入浴を覗きたいの?」
部長の発言で全員の視線が俺に集中する。渚はやれやれといった顔をしている。すごい気まずいぜ・・・・・・・。
「なら、一緒に入る? 私は構わないわ」
な、なんだと!
「朱乃はどう?」
「私はどちらでも構いませんわ」
朱乃さんは俺が入ってもいいらしい。ば、バカな・・・・・・アリなのか!? そんなのアリなのか!?
「アーシアは愛しのイッセーとなら大丈夫よね?」
アーシアは顔を真っ赤にしてうつむいてしまったが、小さくうなずいていた。
ど、どどどどど、どうしよう! こんな展開が待っているなんて予想もしてなかったぜ!
「最後に小猫。どうかしら?」
「・・・・・・いやです」
小猫ちゃんは両手で×を作る。拒否られたぁ!? ま、待て。感覚がおかしくなりそうだけど、これが普通の反応だ。
「じゃあ、なしね。残念、イッセー」
クスクスと笑う部長。上げられたとたんに、一気に奈落に落とされた気分だ。しかし・・・・・・ならば、覗くしかない。
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