第8話
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セー先輩はダウンしてしまいました。
「大丈夫かい?」
ナギ先輩が、イッセー先輩に声をかけるが反応は返ってこないみたいです。
「・・・・・・・無・・・・・・・・理」
かろうじて、イッセー先輩はそう言った。まあ、少しやりすぎたかもしれません・・・・・・。
「小猫ちゃん、兄さんもう無理みたい」
私の方を見て、ナギ先輩が言う。男だとわかっているが、相変わらず女の子みたいな容姿です。
「・・・・・・・・なら、さっきの続きをしましょう」
私はそう提案する。避けられてばかりだったので、今度こそ攻撃を当てるつもりです。
「そうだね。そうしよう」
イッセー先輩は休ませておいて、ナギ先輩と続きをすることになりました。
ルールはさっきと同じで、素手のみ。魔力は身体強化だけ。そう言うルールです。
お互いに距離を取る。5メートルくらいでしょうか? 私もナギ先輩もその気になれば一瞬で詰められる距離です。
「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」
私とナギ先輩はお互いに無言で向き合う。ナギ先輩は剣と同じで一撃必殺のカウンタータイプなので、構えも必然的にそういう構えになっています。左腕を前に出し、右手を引いたあからさまなカウンターの構え。
このままでは埒があきません。渚先輩は基本的に攻めてこないので私が攻撃します。
「・・・・・・・・・フッ!」
カウンターをもらわないように、なるべき隙のないパンチをジャブのように繰り出す。その際に、動くことも忘れない。足を止めてしまえば、格好の的ですから。
ナギ先輩は時には体捌きで避け、時には左手で捌いていく。かなり本気の速度で攻撃しているつもりなのに、すべて見切られているようです。祐斗先輩の攻撃を見切っていたあたりで予想はしていましたけど、すごくやりづらいです。ガードすれば、私の力でガードの上からでも、ダメージは通せるのですがいなされてばかりなので、まさに暖簾に腕押しの状態です。
「ハァッ!」
こちらの攻撃の合間の隙を狙ったカウンターの右ストレート。
「・・・・・・・・・・ンッ!」
両腕をクロスして防御。私の駒は戦車なので、ダメージにはなりません。まあ、部長と朱乃先輩が言っていた『神討つ剣狼の銀閃』というのをやられたら、防御の上からでもやられると思いますけど。
私は攻撃して伸びているナギ先輩の右腕を掴んで引き寄せる。膂力は私の方が上なのでナギ先輩はこちらに引き寄せることができた。
「!?」
突然引っ張られてナギ先輩は何とか振りほどこうとしているが、私ががっちりと掴んでいるので振りほどけない。
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