第6話
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「これは・・・・・・すごいわね・・・・・・」
「・・・・・・・・・すごいです」
「うふふ、二人ともさすがですわ」
「あうぅ、見えないです」
見に来た三人も、驚いているようだ。
「ナギはあの速度についていけるのね。それに次の攻撃を予測しているみたいね。祐斗が攻めづらそうだわ。」
部長も驚嘆の声を上げている。・・・・・・・・みなさん木場の動きが見えているようだ。俺とアーシアだけ見えていないらしい。修行すれば見えるようになるのだろうか?
「部長、どっちが有利なんですか?」
俺は部長に聞いてみた。
「このまま、状況が変わらないのなら有利になるのは―――ナギでしょうね。祐斗はフェイントも入れて、何とか防御を崩そうとしているけど、ナギはそれも見切っているみたいだし」
「そうですね。ナギくんはほとんど動いていませんが、祐斗くんはかなり動いてます。必然的に、ナギくんの方が体力的に余裕がありますわ」
「なるほど」
うんうんとうなずく。状況は相変わらず木場が攻撃し、渚が防ぐといったものだ。
「さすが、ナギだね・・・・・・・。攻撃が一向に当たらない。それに防ぐ動作が連動しているといえばいいのかな? 隙が見当たらないよ」
「いやいや、お前のその速さも大したもんだよ。・・・・・・それじゃあ、第二ラウンドと行きますか!」
「ああ!」
一旦、木場が渚から離れた位置に移動する。そうして、二人が会話をした後空気が変わった。
「ナギくん、何かするつもりみたいですわね」
「ええ、そうみたいね」
お姉さま方がそう言う。俺は何とか見ようと目を凝らした。
「セイィ!」
木場が渚に攻撃を仕掛ける。
「ヤアァ!」
しかし今度は、防ぐのではなく迎え撃つように前に出て、渚が木刀を振るう。今までと違う点は渚が大幅に動いたこと。
「クッ!」
今回は木刀同士が打ち合う音が聞こえなかった。木場は攻撃しなかったらしい。
「・・・・・・・まさか、カウンターを合わせられるとは思わなかったな」
「目が慣れてきたんだよ」
どうやら、渚はあの速度にカウンターを合わせたらしい。それが木場の攻撃を中断させたようだ。
「さあ、次は当てるよ・・・・・・・確実にね」
「それは・・・・・・・・どうかな?」
二人が構える。先に動いたのはやはり木場だった。
「ハァァァァ!!」
俺の視界から木場が消える。
「―――そこっ!」
―ガキン!
木刀同士がぶつかり合う音が聞こえた。見ると木場の手から木刀が消失している。どうやら、渚の攻撃が木場の木刀を弾き飛ばしたらしい。
「僕の・・・・・・・勝ちだ」
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