機動戦士ガンダムSEED
0232話
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めて俺がお前のその絶望を消し去ってやる」
世界の破滅だけを望み、この戦争の裏で暗躍してきた目の前の男に対して憤りを感じているのは確かだ。だが、同時にどうしようもない運命に翻弄されたその姿に微かに哀れみを感じるのもまた、事実。なら、せめてその憎悪と絶望を俺が消し去ってやろう。
「愛、直撃」
精神コマンドの愛と直撃を使用し、身体中にいつもの不思議な力が漲ってくるのを感じる。その力の導くままに、T-LINK装置を通してグロウセイヴァーの背後へとファントムを全機集結させる。
「これがこの戦争、最後の戦いだ!」
精神コマンドの愛のうち、加速の効果を利用しグロウセイヴァーのバーニアを全開に。同時にクロノスに装備されている追加ブースターも全開にする。今までの戦闘機動とは桁違いの速度を叩き出しながら、急速にプロヴィデンスへと近づいていく。
「T-LINKシステム、フルコンタクト! グレイプニルの糸、起動!」
バックパックに損傷を受けている為に機動力の落ちた機体では当然グロウセイヴァーの動きに付いて来れる筈もなく、プロヴィデンスの横を通り過ぎる一瞬でその機体へと念動力によって作られたグレイプニルの糸が絡みつく。得体の知れない何かが自分の機体に絡みついたと悟ったクルーゼがなんとかそれを外そうと藻掻くが、俺の念動力で作られたグレイプニルの糸はその程度で外れる程に脆くはない。
グレイプニルの糸により強制的にグロウセイヴァーと繋がれたプロヴィデンスは、当然の如くこちらの速度に引っ張られる事になる。グレイプニルの糸とグロウセイヴァーの速度の2つに身動きを封じられたプロヴィデンスだが、それでも尚、右手に持っているビームライフルの銃口をこちらへと向けようとしていた。
「アダマン・ハルパー、起動! ナイン・テールモード!」
プロヴィデンスを引きずったままの状態から素早く反転。当然こちらへと突っ込んでくるプロヴィデンスへと9条の鞭を叩き付ける! 鞭の威力によってピンポン球のように弾き飛ばされた結果、バックパックは完全に破壊され、同時に右脚と頭部が吹き飛んだ。
「ゴルゴンの瞳をその身で味わえ!」
俺の言葉と同時に、プロヴィデンスの向こう側へと置いてきたファントム28機がレーザーブレードを展開して猛スピードで突っ込んで来る。グレイプニルの糸とアダマン・ハルパーによる一撃で既に碌に動けないプロヴィデンスは、その名の通りゴルゴーンに魅入られたかの如く動けずにファントムの抱擁を全てその身で受け止めた。
28本のファントムによるレーザーブレードにより串刺しにされたプロヴィデンス。その背へと向けてクロノスから伸びている4つの砲門を展開する。
「終劇だ!」
ビームガトリング砲から放たれた細かいビーム弾がプロヴィ
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