第八十六話 オレって場違いじゃね?
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「改変魔法……ですか。実に興味深いですね」
フレンシアの瞳に光が走る。
実は彼女は研究者でもあるらしいのだ。
見たことも無い魔法やそれに類似するものを見ると、調べて見たくて堪らない衝動が起こるという。
闘悟も似たような衝動があるので、それを強く否定はできないが、それが自分を対象とされると、とても迷惑なことだと悟る。
「ただ、トーゴくん。あなた、まだ隠し持っているわね?」
「……」
無言を肯定と捉えたのか、フレンシアが続ける。
「魔力の量も……あれはほんの一部なんじゃない?」
この人は本当に大した人だと感じる。
「私は魔力視認ができるの。この目で見た感じ、まるで大きな卵に小さなヒビが入り、そこから漏れ出している感覚を感じたわ。トーゴくん、一体あなたの底はどうなってるのかしら?」
フレンシアはその目で見れば、対象の魔力の量が分かる。
だが、闘悟を見た時、全く量を把握できなかったのだ。
これは恐るべき事実だ。
三賢人の目でも確認できないほどの魔力量が、平民である闘悟に宿っているということだ。
闘悟は真剣に見つめてくる目を、そのまま逸らさず見返す。
「そういやトーゴ、今日の魔力、いつもの一パーセントじゃなく五パーセントくらい出してたろ?」
ギルバニアが疑問に感じたことを問う。
しかし闘悟は首を横に振り否定する。
「……出してませんよ?」
「は?」
「ていうか、今日出した魔力は一パーセントも出てません」
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