第八十六話 オレって場違いじゃね?
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とは。
というか、あのシャオニが、予選を勝ち抜けるほどの実力の持ち主だったのが意外だった。
「知っているのかトーゴ?」
ギルバニアが聞く。
闘悟はどう説明したものかと思案する。
隣に座っているクィルが何故かムッとしている。
「あ、いや……」
「シャオニ嬢は、ここにいるトーゴとふしだらなことをした関係です」
ミラニがとんでもないことを言い出した。
「ちょ、お前何言ってんだよ!?」
「どういうことかなトーちゃん?」
「そうねぇ、聞かせてもらいたいわトーゴくん?」
ニアとフレンシアのダブルパンチ。
背後にただならぬオーラを感じる。
これは嘘や誤魔化しは通じないと判断する。
闘悟は冷や汗を流しながら事細かに説明する。
「やるわね、そのウサミミ」
フレンシアが忌々(いまいま)しそうに呟く。
「ん〜これは警戒する必要があるわ〜」
ニアが軽く首を振りながら言葉を放つ。
二人が何故そんなことを呟いているのか闘悟には何となく理由は分かっているが、突っ込めば藪蛇(やぶへび)になりそうなので放置することにした。
「トーゴくんも大変だね」
唯一闘悟に憐(あわれ)みを込めた声を掛けてくれたのはヒナの父であるオルトロだった。
「いえ……もう慣れ……てはいませんが、諦めるよう努力しようと思います」
「フレンシアが本当にすまないね」
この人は身分も高いのに、腰が低い。
そのせいか分からないが少し好感が持てる。
「トーゴと、言ったね」
「はい?」
いきなり声を掛けられたのでサッと顔を向けた。
「私はアーダストリンク国王ブラスだ。こっちは息子のギレン」
ギレンは軽く頷きを返す。
「ステリアは……紹介はいらないね」
ステリアを見ると少し不機嫌そうに口を尖らせている。
闘悟を睨んでいるので、もしかしてさっきのシャオニのことが関係しているのだろうかと考える。
ロリコン疑惑の上に獣人……つまりはアニマルコンプレックスまで疑われては堪(たま)らない。
ロリコンにアニコン、ハッキリ言って人生が詰みそうだ。
「予選は見ていたよ。それにしても興味深いね、君のその強さは。ステリアが惹かれるのも分かる気がするよ」
「ちょ! 惹かれるってそういう意味じゃないからね!」
ステリアが必死になって弁解する。
あわあわと、頬を赤く染めている。
「分かっているよスティ、彼も馬鹿じゃない。その強さに興味があるってことだろう? それくらい理解しているよね……トーゴくん?」
何だろう……笑顔を向けられているのに寒
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