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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第五幕 「一週間」
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する質問77〜』、他は・・・こんなもんか」

――ISに関する知識を溜め込むために、初心者用の本を読み漁ることだった。

本を抱え込みながらつい溜息をつく。今頃一夏は道場で剣道の稽古をしているのだろうか。
あいつは尻に火がつかないと本気にならないタイプだから、今頃盛大に焦ってるんだろうなぁ、等とそれなりに付き合いの長い親友を想う。
そしてどうせIS知識に関しては僕に泣きついてくるんだろう。テスト前になると必ず勉強を教えてくれと泣きついてきた親友の顔を思い出し、苦笑する。こういう事は慣れっこだし自分も復習になるので断りはしないが、偶には自主的にやってほしいものである。
まぁそれはさておき、今は本だ。何事もまずは情報というのがユウのスタンス。幸い入学初日の所為か図書館内に殆ど人はいなかった・・・そう、“最初は”いなかったのだが・・・

「旋回系の技術は素人が手を出すと怪我するから今は調べる必要ないと思うよ」
「なるほど・・・」
「フィッティングはISが勝手にやってくれるけど・・・専用機がいつ届くか分からないんだっけ?」
「うん。一夏のもそうだけど最低でも1週間以内には届くらしいけどね」
「いいなー専用機!・・・あ、イグニッション・ブーストはコツさえわかればあんまり難しくないからチェックしといた方がいいんじゃない?」
「わかりました。・・・あの、皆さん」
「「「なーに?」」」
「その・・・アドバイスは有り難いんですが、余り近くに寄られると勉強しにくいというか・・・」
「いーからいーから!次のページに行こう?」
「そうそう!時間無いんでしょう?」
「それに貴重な男子生徒とお近付きになるチャンs・・・ゲフンゲフン!」
「とにかくそういう訳で!くすくす笑ってゴーゴー!」
「は、はい(何か良くない気がするんだけど・・・)」

ここへ向かう姿が目撃されていたのか、気が付いたら女子生徒たちに包囲されていた。
どうも上級生も見に来ているようで、気分はさながら知能を試されるチンパンジー。
学習環境としては教室以上に居心地が悪い。
周囲にいる数人と近くの席に座る十数人、そしてそこから更に離れた場所に数十人。
横から飛んでくるアドバイス自体は有意義なものばかりだが、教室を上回る視線の嵐に晒されたユウはため息をつかずにはいられなかった。

(とほほ・・・こんなことならさっさと借りて部屋で読めば・・・って、それは駄目だ!部屋で勉強すれば兄さんが頼んでもないのに懇切丁寧な説明をするに違いない。僕はいつまでも兄さんに頼りっきりになるわけにはいかないんだ!)
「次は操縦者保護機能おさらいしよう?この辺も知ってて損はないよ〜?」
(・・・実質誰かに頼りっきりであることに変わりはないか。はぁぁ〜・・・)

少年の憂鬱は暫く続いた。そ
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