川神学園 臨時生徒集会
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百代は悔しそうに歯噛みした。
「まだまだ甘いわね妹よ」
それに対し千李はフフンといった様子だ。
二人は楽しそうに談笑しているが千李の足元に死屍累々の姿が。
主に男子三人だが。
「姉さん達楽しそうだけど、オレ達はきつかったけどね……」
「「同感」(だ)」
大和の意見に卓也と岳人が同意する。それに対し。
「でも楽しかっでしょう?またやってあげるわ。」
「「「それはいい!」」」
千李の提案に対し男子三人が強く拒絶した。
よほど怖かったのだろう。
まぁ普通の人間が屋根伝いに登校することなんてまずないので、怖がるのは当たり前だが。
「おぬしら二人はもう少しまともにせんか」
千李が振り返ると鉄心が、ため息をつきながらつぶやいていた。
「そんな気にしないでよ。ちゃんと学校にはまにあったでしょ。じじい」
「はぁ…。そういうことじゃないんじゃがの。まぁええわい。それより直江たちそろそろ行かんとSHRがはじまるぞ。早く行け」
「ヤバ!!行くぞみんな!はやくしないとウメ先生に鞭打ちされる。じゃあ姉さん達また後で」
「またね。千姉様。モモ姉様!」
大和たちは教室へと駆けていった。大和たちの担任は規則を守らないものにはとても厳しい。それの罰が鞭打ちというわけだ。
彼らが校舎の中に消えて行ったのを見送っていると鉄心が口を開いた。
「さて、ではモモ、千李お前達は此処でわしらと残れ」
「なんで?百代なんか聞いてる?」
「いや。どういうことだよじじい」
「うむ。実はのこれから臨時生徒集会を始めることになってな。千李。お前が帰って来たことを全校生徒に伝えておこうと思ってな。特に1年と2年の中にはお前をしらんやうもおろうて」
「げっ。本当に?私かなり嫌なんだけれど」
それを聞いた千李は一気にげんなりとしてしまった。
実は千李はこう見えて人前で話すことが嫌いなのだ。
対人恐怖症とかそういうんではなく、ただ単に人前で話すことが嫌いなだけなのだ。
「別にやらなくてもよくないかしら?ねぇ百代?」
味方を得るために百代に話を振った千李。だが百代から帰って来たのは思いもよらない言葉だった。
「いや、姉さん。私達は双子だろう?しかも外見はそっくりときた。だから間違ってしまう、1,2年生がいないようにやっといたほうがいいだろう」
百代の提案に千李は驚いた。
普段ならこんな面倒くさいことをしなさそうな百代がそんなことを言うとは思わなかったのだろう。
……そっ、そんな!?あのモモがこんなことを言うなんて……。まさかあれ?さっきの勝負で私が蹴りを入れたことを根に持っているの
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