第一章 六話 ギリアス
[1/3]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
カシュケント 宇宙港
フー・ルートンがクルーに加わってから一日、遂にユニコーンの装甲修繕が完了した。
『フフフ……遂に出来ましたよ。艦長、これをみてくださいな。』
何やらやつれた整備士のハル・バークがフラフラしながらやって来て、白野を捕まえると修復されたユニコーンの装甲を指差した。
『特に何も……む?鱗状の装甲配置……ディゴマ装甲か?』
ディゴマ装甲、カルバライヤ発の装甲加工技術で鱗状に配置された装甲がレーザー被弾時に電子ディスロケーター現象を起こし、被害を軽減させる技術である。
バークは夜を徹してユニコーンの装甲を改造したのだ。
『見事な物だな。この短時間でディゴマ装甲を仕上げるとは。』
『フフフ……給料、上がりますかね……』
以外に図太い整備士であった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ユニコーン 砲撃管制室
『おお!こいつはすげえ!』
ユニコーンの砲撃管制室では、フー・ルートンが快哉の声を上げていた。
『最新の砲撃管制システムだ。どうだ?……コイツはだいぶすげぇぜ?』
『いやー、まさか大マゼランの艦にのれるとはな。人生わからんものだ。』
因みにゲイケットがルートンを管制室に連れて来た。何でもとっととユニコーンに慣れてもらわないと後々面倒いからだそうだ。
『プラズマ砲か。てこたあ大マゼラン、ロンディバルドの艦か。』
『ご名答。ゼスカイアス級戦艦、ユニコーンだ。ようこそ、フー・ルートン。』
後に、フー・ルートンは銀河で名を知らない者はいないほどの伝説級の砲撃手となるが、それはまだ先の話である。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ユニコーン ブリッジ
『艦長、出港準備完了だ。何時でもいける。』
カシュケントで補給を終えたユニコーンは今まさに出港しようとしていた。
『ン。ユニコーン、出港。』
ユニコーンの後部に搭載された大出力ブースターが起動し、ユニコーンの巨体を再び星の海に送り出した。
『マゼラニックストリームはまだ半分だ。気を抜くんじゃないぞ。抜けるまでレーダー監視は厳で固定だ。』
『了か……おいおい、早速か。』
『どうした?』
『レーダーに反応あり。……単艦?艦種照合…………大マゼランの艦だ。早いな……相当改造されてるみたいだ。』
『………………(まさか)』
大マゼラン製で相当改造されている艦。心当たりがあった。
『不明艦、間も無く戦闘距離に到達。どうします?』
『通信を繋いでくれ。』
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ