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魔法少女リリカルなのは〜その者の行く末は…………〜
Chapter-1 First story~Various encounter~
number-8 take action
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という概念はないが、知識としてなら一応左手首につけているブレスレットに入っている。


「待て、俺も魔法については少し知っているんだ。父親がミッドチルダ人だったんだ」
「……本当に?」
「ああ」


早とちりしすぎたと分かったフェイトは、手に持っていた黄色の三角形のペンダントを仕舞って、周りに纏っていた金色のオーラを霧散させる。
フェイトから流れ出していた魔力は、燐夜が咄嗟に結界を張って探知できなくしたのでなのはたちには気づかれていない筈だ。


何故、燐夜が魔法を使えるのかは、ここでは詳しくは説明しない。
ただ、それには燐夜が今まで誰にも話したことの無い過去が関係してくる。ここでの付き合いが一番長いなのは餌柄にも話したことがない過去。
燐夜が心から打ち解けあえる人にはおそらく話してくれるのだろう。


「そうなんだ……ごめんね。それと、いいよ魔法について教えてあげる」


ここから2時間ぐらいのフェイトによる『ミッドチルダ式魔法講座』が始まった。


      ◯


「おいしかったね」
「ああ、そうだな」


夕食の時間になると、旅館の従業員が部屋まで夕食を持ってきてくれた。
いつも家庭で作るものよりも豪華で味も良かった、たまにはこういう食事も悪くなかった。
そして、食後の休憩を取っていると、いきなりフェイトが立ちあがって。


「出かけてくる」
「あたしも行ってくるよ」


と言い残して二人そろって慌てたように部屋から出て行ってしまった。
一人残された燐夜はどうしようかと窓へ近寄り、開けてサッシに足を外へ出すようにして座った。


〔汝の望みを言え。さすれば、その願いがかなえられるだろう〕


まただ。
またあの低い声が頭に響くように聞こえてくる。
あのフェイトたちが集めているジュエルシードに触ったときのように。
でもなぜだ。
今回はジュエルシードに触っていない。近くにもないし、あの青白い光さえも見えない。なのに、なぜ。


(お前に望みを言えば何でも叶えてくれるのか?)
〔……汝の場合は、何でもは無理だ。汝の体の中にすでに力が入っている。碧い力が。だが、ある程度の願いならば聞き届けられよう〕


燐夜は小考(しょうこう)する。
どう転んで願いがかなえられるかが分からない。だが、試してみる価値はありそうだった。


「俺は――――いや、お前の近くまで行かないと無理か」


燐夜は、部屋の電気を消して、鍵を閉めてから。
碧い力を使って自分を偽りの自分に、即ち三桜燐夜とは違う人物になった。
少しの攻撃ではこの力は消えない。
そして燐夜は窓から外へ降り、暗い森の闇の中へ消えていった。


      ◯


「よ
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