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めだかボックス 〜From despair to hope 〜
1.プロローグ 絶望の底
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じゃないな人間ってのは脆いからな…」



目を見ただけで…

その言葉を聞いただけで。

その男は全てを理解したようだ…


「……だからなに? 君は…誰? それにここはいったい…?」


そう聞き返していたが、わかった気がした。


そう気になるセリフがあったのだ…。


それは【人間ってのは脆い】と言う言葉。


だが… 一瞬だけ考えたが、直ぐに考えるのを止め、いつもの表情に戻る。



「お前みたいな人間…オレは沢山見てきた。大体は同じなんだけどな… 違うところがある。人は…死んじまったら、その魂は浄化され全て忘れるんだ。 だが…お前さんは、死しても尚…覚えてるんだな。」





―――……ああ…やっぱりそうか。そうなんだ。





男の話を聞き、すべてを理解した。



《僕は死んだのだと………。》   



「理解したようだな………。」


また目を見て感じ取ったのか、男はそう呟いた。


「はい… もうどうでもいいです。僕を…早く連れて行ってください… もう僕には何も残ってませんから…」


そう呟いた。

男は本当に…心の底からそう言っていると感じていた。



「…ふふふ オレはおまえに興味が湧いたぜぇ。」



男からは意外な言葉が帰ってくる。



「興……味………?」

「そう…興味だ。変な意味じゃないぜ。 さっきも言ったが、ここに来る奴らはほぼ全員…記憶なんか全部消えている。当然だ。ここは所謂体と魂が離れ、浄化されたものがここにくるんだ。だが、お前さんは魂となっても… その深い悲しみを忘れていない…忘れられてない。異常なまでにな。」


ということらしい…

僕は結局何が言いたいのかよく分からなかった。

その次に出てきた言葉に更に驚いた。



「お前…もう一度…違う人生を歩んでみないか?」



所謂、生まれ変わりという奴だろう…か?



「いえ…僕は疲れきってます… 生まれ変わらなくてもいいんです。…このまま消えてい来たいんです…」



その提案を拒否した。

すると、



「今のお前は絶望のどん底だろ?」

また脈絡もあまり無い話が始まった。

「………………」

「そして… 生きたいとも思えない…なぜなら 絶望だから。そう、魂が歪んでしまうほどに…」

回答を聞く前に…さらに男は続けた。

でも……その後の言葉。

それに一番反応した。

「そんなお前に凶報だ… お前はこのままだと悠久の時… 早い話このままだと、これから永遠にその苦悩を味わう事になるぞ?」




“ピクン!
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