機動戦士ガンダムSEED
0231話
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「くそっ!」
咄嗟にビームガトリング砲の砲身を展開し、持っていたガン・レイピアと共にクルーゼを牽制する為にプロヴィデンスとストライクの間を割るように射撃を加える。だがクルーゼはドラグーンを自機の周囲へと展開してそこからビームを同時に発射。ビームの網のようなものを作りあげ、それを使ってビームガトリング砲の射撃を防御する。
さすがにガン・レイピアのビーム弾は完全に防ぐ事が出来ずに威力を弱めるのが精々だったが、ビームの雨とでも表現できるビームガトリング砲をほぼ全て無力化した為に、クルーゼにとってはガン・レイピアから放たれた細長いビーム弾を回避する事はそう難しくはなかった。
そのまま左腕に装備されている複合兵装防盾からビームサーベルを展開してストライクへと斬り掛かるクルーゼだが、ムウもそれを黙って見ているだけではない。左手に装備したシールドでビームサーベルの攻撃を防ぎ、右手に持ったビームライフルの銃口をプロヴィデンスへと向ける。
「っ!? ファントム!」
その銃口からビームが発射される瞬間、T-LINKシステムにより強い敵意を感知した俺は咄嗟にファントムへと命令した。
俺の意志に従ったファントムはストライクの背後からコックピットを狙っていた小型ドラグーンをレーザー弾で撃破し、頭上からビームを放とうとしていた小型ドラグーンにレーザーブレードを突き立て、破壊する。
だが、俺に出来たのはドラグーンの破壊のみだ。ストライクのシールドにより防がれていたプロヴィデンスのビームサーベルだったが、複合兵装防盾に装備されているのはビームサーベルだけではない。ビームサーベル発振器の両脇には小型のビーム発射口が備わっているのだ。
「ムウ、私の計画を狂わせたその罪を受けて貰おうか!」
「ふざけるな! Nジャマーキャンセラーをブルーコスモスに渡してこの世界を滅ぼすなんて真似は、絶対に許さねぇ!」
ムウの乗っているストライクを中継してだろう、クルーゼとの会話がこちらにも流れてくる。
「ムウっ、回避しろ。罠だ!」
「ちぃっ、また君か。悉く私の行動を邪魔してくれるな」
苦々しげな口調で吐き捨てたクルーゼ。俺の言葉にその場から回避しようとしたストライクだったが数秒遅く、次の瞬間にはプロヴィデンスの複合兵装防盾から放たれたビームにより右腕を、持っていたビームライフルごと破壊される。
「アダマン・ハルパー、起動!」
ガン・レイピアを武器ラックへと戻し、アダマン・ハルパーを起動。大鎌状態の刃でストライクと固まっているプロヴィデンスの背中のバックパック目掛けて斬り付ける。そのバックパックは、ドラグーンのコントロールに必要不可欠なドラグーン・ユニットを内蔵している為、これを損傷させればクルーゼはドラグーンを使えなくなる筈だ。
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