機動戦士ガンダムSEED
0231話
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ない。何故なら、合流地点で戦闘の火線と思しき光が見えているからだ。
数機の小型ドラグーンと、3機の大型ドラグーン。それぞれが連携しながらムウの乗るストライクへとビームを放っている。
初めて見る武装だが、俺のグロウセイヴァーとそれなりに長期間行動を共にしているムウはまだなんとか撃破されずにいた。ストライクの装甲に多少の損傷は見えるが、それも全てはかすり傷程度のものだ。
そんな状態のムウへと大型のドラグーン3機がビームを撃ち放ち、それを回避したストライクへと小型のドラグーンが……
「ファントムっ!」
グロウセイヴァーのクロノスから放たれた16機のファントムが、T-LINKシステムによりドラグーンへと襲い掛かる。
普通に考えて、ファントムでドラグーンを撃破するというのはかなりの難易度だろう。敵から放たれたビームライフルを、こちらのビームライフルで相殺するというのよりは難易度は高くないだろうが、それでも一種の曲芸だ。……そう。普通なら、だ。幸い俺にはT-LINKシステムがある為、その不可能を可能に出来る。
「ぐぅっ!」
しかしさすがクルーゼと言うべきか。防戦一方ではあるが、16機のファントムがドラグーンへと襲い掛かっても致命傷を受けたものがまだ1つもない。
「アクセルか! 助かった。俺はこのままクルーゼの野郎を!」
「いや、ここは俺に任せてお前はすぐに離れろ。奴がお前を囮にしてこっちの動きを制限させられると手詰まりになる」
T-LINK装置によりファントムをコントロールしながら、武器ラックからガン・レイピアを取り出して大型のドラグーンを狙ってトリガーを引く。
複数の細長いビーム弾が連続して発射され、大型ドラグーンの逃げ場を無くした所で……
「ファントムっ!」
T-LINKシステムを通じて俺の意志のままに4機のファントムがレーザーブレードを展開して大型のファントムを貫き、貫通する。
まずはドラグーンを1機撃破だな。しかも3機しかない大型のそれを、だ。
自分の苦戦していたドラグーンが破壊されたのを見て、チャンスだと思ったのだろう。ムウの操るストライクがプロヴィデンスへとビームライフルの銃口を向け……
「馬鹿っ、やめろ!」
咄嗟にそれを制止するのだが、既にビームは撃ち放たれていた。
そしてそれは、クルーゼの注意が再びムウへと向く事を意味している。俺がこの戦場に到着するまではストライクを圧倒していたプロヴィデンスだったが、グロウセイヴァーがこの戦場に到着するや否やファントムを解き放った事もあり、奴の注意は俺へと向いていた。より危険度の高い方を優先するのは当然だが、それが結果的にムウをクルーゼの手から守っていたのだ。だが、今の攻撃で再びクルーゼはムウへと意識を戻し……
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