第8話 ジェラール
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「えっ?」
私は、この言葉でジェラールの異変に気づいた。
しかし、ジェラールはそのまま話しを続けた。
ドス黒いオーラを出しながら。
『(ゴゴゴゴ……)俺は気づいてしまったんだ……俺達が必要なのは…仮初めの自由なのではない。…『本当の自由』……《ゼレフの世界だ。》』
「!?」
明らかにジェラールはおかしい……言っている事があまりにも変だ。
すると、ジェラールは服を破きながら私の攻撃によって倒れていた二人の神官の内、痩せている方へ近づき首を掴んだ。その間にも、ジェラールが何かを言っていたが、私の頭の中へは入ってこなかった。
『……なぁ?(ガシッ!)ゼレフを蘇へさしてやる。』
『うっ!?』
パァァァァン……バリバリバリっ!!
「!?魔法!?」
私は、ジェラールの下から魔法陣が出てきた事に驚いた。
そして、ジェラールは魔法の力なのか、二人の神官を壁に叩きつけた。
「やめて!ジェラール!」
ガシッ!
私はジェラールの手を掴み、魔法を使わせる事を阻止しようとした。だが、ジェラールの質問により、力が緩んだ隙にジェラールに力づくで振り払われた。
そして、ジェラールはゼレフや憎しみなどと、理解できない事ばっか言ってきた。
『駄目だ!それではゼレフを感じる事はできない!』(パァァァァン!)
『や、やめ(バァァァァン!)』
「うっ……!?」
しかし、ジェラールは止まらず、魔法で太っている神官を灰にした。
ジェラールはそれを見て、狂ったように笑っていた。
『エルザ……一緒にRシステムを完成させよう。……そして、ゼレフを復活させるのだ。』
「何言ってるの!?馬鹿な事を言わないでここから出るのよ!!」
『………。』(パァァァン)
ドガァァァァン!!
「きゃあぁぁぁっ!?」
私はジェラールを説得しようとしたが、謎の力により吹き飛ばされた。
「うぅ……『フハハハ…。』…ジェラール……」
『いいよ。出ていきたければ一人で出ていけばいい。』
「一人!?」
『他の奴等は、全員俺が貰う。この塔の建設には人が必要だからな。』
「ジェ……ジェラール……。」
『心配しなくていい。俺は奴等とは違う。』
「何を言ってるの……もう皆は船の上!…私達を待っているのよ!!今更こんな所に戻って、働く筈がない!」
私は、段々とジェラールが分からなくなっていった。
今までのジェラールが偽者で、今のジェラールが本物なのか。そして、恐くなっていった。まるで、目の前にいるジェラールが全くの赤の他人のようだと。
「ジェラール……目をさまして……。」
私は小さな声で訴えた。し
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