第一話「転生ですか? はい大好物です」
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「いえ、トラヴィス様はよくやっておいでです。すでにお仕事は十年先まで処理済みです」
ですから、私がそのような言葉を口にするのも当然のことです。
「……なんだかんだで仕事は迅速に済ませるから儂らも強く言えんかったのだ。今思えば、儂らはあれを甘やかし過ぎた」
はぁ、と吐息を零したレンバルト様は老いてなお鋭さを残した眼差しで私を見詰めました。
「キュリア、愚息を頼む」
「はい。トラヴィス様は私の全てです。我が全身全霊を以てしてお仕え致す所存です」
「……すまない」
なにを謝られますか。あの方にお仕えすることができるのは私にとってこの上ない幸せなのです。
一瞬そんな言葉が浮かんだが、すぐに飲み込んだ。私の心情などレンバルト様はすでにご存じのことだろう。
――待っていてくださいトラヴィス様。すぐにそちらに向かいます。
我が主の後を追うため、レンバルト様に深く一礼した私は後任となる部下の元へ向かった。
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