第八十二話 さて、やるか!
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にしていた者では……?」
その息子であるギレンが答える。
「う、うむ。確かにギルバニア王はトーゴと言っていた。あの時、ステリアがその名前を聞いて驚いていたのを覚えている」
そう、それは王族同士の会食の時、ついつい口を滑らせたニアのせいで、闘悟のことを教えることになった。
その時、名前を聞いたステリアは、是非会いたいとクィルに頼み込み案内してもらったわけだ。
「ギルバニア王、彼は何者ですかな?」
シュレイエ王国の大臣であるツートンが問う。
「我々にも是非教えてもらいたいです」
それに乗ってきたのはランブリタル王国の宰相(さいしょう)ディグナスだ。
その隣の席に座っているザド王国の代表キュッラも興味深そうにこちらを見つめている。
ギルバニアはその問いに対し、フッと意味深に笑いながらこう答える。
「まずはこの試合を見てからにしましょうや。話はそれからで」
そう言われれば追求しにくい。
彼らは釈然としない気持ちで、闘悟に視線を戻す。
(トーゴよ、盛大にデビューしやがれ)
ギルバニアは嬉しそうに口角を上げる。ま
るで自分の息子の晴れ舞台を見守るような気持ちが胸に上がってくる。
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