4話 一条 京介side
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………
そんな事を考えているとどこからともなく、地響きが響いてきた。
「邪魔すんな!」
「うるせえ消えろ!」
「俺のハーレムの邪魔なんだよ! 死ね!」
「結婚しよう! 俺はロリでもペドでもいけるぞぉおおお!」
「うぉおおお! 俺は幼女が大・好・き・だぁああああ!!」
変態だ! 変態が砂塵を巻き上げて走ってきた! 無限わきかこんちくしょお!!
恐ろしいまでの悪寒に襲われ、すくみそうになる足を無理矢理動かし建物の陰に隠れる。
もちろんこの程度で逃げ切れたとは思っていない。
違う意味での恐怖を押さえつけ精神を集中させる、そして移動系魔法のテレポを発動させ、一番近くの建物の中へと移動する。
トンッ
軽い音を立てて足の裏が床につく。
あ、やべ今思ったけど俺土足じゃん、靴脱がなきゃな……。
屈んで靴を脱ごうとするが、グラリと視界が揺れる。
気づけば視界が横倒しになっていた。
体に感じるひんやりとした冷たさで、床に倒れたのがわかった。
立ち上がろうとするが心とは裏腹に体は気怠く、動こうとしない。
疲れ切った体はそのまま心地よいまどろみへと落ちていった。
▼▼
「ん……くぅ……」
……ん…………眠いな……。
一体どれぐらい時間がたっただろう、一瞬意識が覚醒するが再びゆっくりと浅いまどろみの中へと沈んで行こうとする。
何とかそれを阻止し意識をつなぎ止め、まだ半分眠ったままの頭で現状を確認する。
うっすらと開いた瞳に映るのは、薄暗い月明かりに照らされた部屋だった。
ベッドやクローゼットがあるとこからするに寝室なのだろう。
だとすると今すぐにでもこの場を離れるべきかもしれない、いつこの部屋の主が帰ってくるかわからない以上、とどまり続けるのは得策とは言い難いだろう。
腕で体を支え起きあがろうとする、だが体を起こしきった辺りでバランスを崩し、今度はさっきまでとは逆に仰向けに鈍い音を立てて体が倒れてしまった。
その際に体から毛布が滑り落ちる。
……………毛布?
そんなものかけたっけかなあ? たぐり寄せて顔を埋めてみる。
うん、このもふもふ感、間違いなく毛布だ、こうしてると幸せな気分になって何もかもどうでもよくなって眠くなるなあ。
どこかで扉が開く音とかもどうでもよくなるなぁ……。
「あっ、目え覚めたんやね」
声が聞こえるがやはり体がだるく、頭を軽く縦に動かすにとどまった。
と言うかこの人は誰だろう?
「随分長いこと寝とったけど大丈夫なん?」
今度は首を横に振る。
「どないしたんや? どこか悪いん?」
「……眠……ぃ」
そう答えて毛布に顔を埋める。
だというのに毛布はこの
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