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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-26船旅
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し訳ありません……」
「わたしは、大丈夫だから。するときは、クリフトに見えないようにするね」
「……ありがとうございます……」
「さあさあ、クリフトさん。あまりのんびりしていては、遅くなってしまうわ。」
「……そうですね。皆さんを、お待たせしてはいけませんね」
気を取り直したクリフトは作業を再開し、少女はクリフトとトルネコの指示の
下
(
もと
)
、食材を刻んだり混ぜたりする手伝いに
勤
(
いそ
)
しみ、下処理や調味料の細かい使い方などを見て学ぶ。
「お料理って、こんなにいろんなことをするのね」
「こんな味付けのやり方は、知らなかったわ。サントハイムでは、みなさんこうなさるのかしら。」
「サントハイムではありますが、私の出身地ではなくて、旅先で教えて頂いたのです。美味しかったので、試してみようかと。味を見て頂けますか?」
「ええ。……あら、おいしいわ!」
「ユウさんも、どうぞ」
「うん。……おいしい。クリフトは、お料理が上手なのね」
「ありがとうございます。上手くいって良かったですわ」
「これなら、いつでもお嫁にいけるわね。」
トルネコの発言に、クリフトが
杓子
(
しゃくし
)
を取り落として動揺を
顕
(
あらわ
)
にする。
「お、お嫁に……!?わ、私は、神に
仕
(
つか
)
える身ですから!」
「あら、でも。ご結婚されても、構わないのでしょ?
出家
(
しゅっけ
)
されたシスターとは、違うとか。」
「そ、それでも!未熟な身ですし、今は、それどころではありませんから!」
真っ赤になって言い
募
(
つの
)
るクリフトの様子に、トルネコが話を
締
(
し
)
めに入る。
「まあまあ。そうね、こういうことは、人それぞれですものね。」
少女が問う。
「結婚ていうのは、男の人と女の人が、恋に落ちたらするのよね。わたしも、したほうがいいの?しなくてもいいの?」
「こ、恋……!」
クリフトは
狼狽
(
うろた
)
え、トルネコが答える。
「そうね。もう少し大きくなって、恋に落ちたら。そのときに、考えたらいいのじゃないかしら。」
「恋に落ちるのは、どうやるの?」
「それはね。気付いたら、もう落ちているものなのよ。しようとして、するものではないの。」
「そうなの。どうしたら、わかるの?」
「そのときになったら、わかるわ。」
「……大人に、なったら、わかること?」
「そうね。いつになるかは、本当に人それぞれだけれど。いつかきっと、わかるわ。」
「そうなのね。わからないけど、わかった」
「さて、せっかくのお料理が、冷めないうちに。夕飯にしましょうか。ユウちゃん、みなさんを呼んできてくれる?」
「うん、わかった」
狼狽え、
挙動
(
きょどう
)
がおかしくなっていたクリフトが、
我
(
われ
)
に返る。
「舵は、固定しておけばいい
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