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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-26船旅
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るわけにもいかぬであろうな。わしも覚えるが、
追々
(
おいおい
)
、他の者にも教えていくのが良いじゃろうな」
「そうですわね。実際の分担はともかくとして、できるようになっていただくのに、越したことはないですわね。」
「アリーナ、楽しそうね」
「ああ!楽しいな!次は、何をするんだ?」
「次は、こっち」
人手が増えた分、作業は早く進み、
程
(
ほど
)
なく準備は整って、船は出航し、西に
針路
(
しんろ
)
を取る。
ヒルタン老人からもらった地図を眺めるトルネコに、ミネアが声をかける。
「トルネコさん。どの経路を取るつもりですか?」
「そうねえ。このまま真っ直ぐ西に向かうか、この大陸が切れたところで、
一旦
(
いったん
)
南に行って、南の大陸沿いを進むかで、迷っているのだけれど。」
「真っ直ぐ西に向かうと、キングレオ城寄りの場所に着いてしまいますね。南の大陸沿いの経路なら、山脈を挟んで南側に着くことになります。南側は、比較的城の影響が届きにくいですから、そちらがいいかもしれません」
「そうね。それなら、そうしましょう。」
「ところで、その地図は、すごい地図なんですよね?普通の地図と、なにか違うんですか?」
「魔法の
品
(
しな
)
のようで、今いる場所と方角が、わかるようになっているのよ。」
「方角はともかく、現在地までですか。それは、すごいですね」
「ええ。これがあれば、周りになにもない海のまん中でも、天気が悪くても、迷うことはないですわね。あたしのタカの目では、なにかがあるとはわかっても、なにがあるかまではわかりませんから、助かるわ。それとここに、印がついているのだけれど。」
そう言ってトルネコは、ミントスとソレッタの間、山に囲まれた場所を指し示す。
「ここは……。切り立った山脈になっていましたよね。普通に歩いては、越えられそうには見えませんでしたが」
「そうなのよねえ。簡単に越えられるようなものなら、場所が近いのだし、とうにヒルタンさんが行っているでしょうから。なにか、特別な方法でないと、たどり着けないのでしょうね。空でも飛んで行くとか。」
「……つまり、今のところは無理ということですね。魔法でどうにかならないのでしょうか」
話を聞いていたブライが答える。
「無理じゃな。ルーラでは行ったことのある場所にしか行けぬし、その応用で
身体
(
からだ
)
を浮き上がらせる魔法も、あるにはあるが。わしのような老人が、衰えた肉体の動きを補助するのに役に立つかどうかという程度で、自由自在に大空を
翔
(
かけ
)
るというには、
程遠
(
ほどとお
)
いの」
ブライの言葉に、マーニャが反応する。
「今、さらっとすげえこと言ったな。そんな魔法があんのかよ。ばあさん、年の割に妙に元気だと思ったら、んなことしてたのか」
「いつもという訳では無
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