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問題児たちが異世界から来るそうですよ?〜MEMORY〜
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。だけどな、俺が本当に聞きたいのはそれじゃない。さっきの質問は単なる前置きだ」

「何?僕に答えれることなら何でも聞いて」

「お前・・・・・・何でそんな苦しそうにしてんだ?」

 ロストが驚愕した。そんな事はおくびにも出さなかったはずなのに。なのに十六夜は体調が悪い事を見抜いた。

「よくわかったね。僕は隠していたつもりだったのだけれど」

「隠したなら最後まで隠し通せ。グリフォンが出て来た時俺以外の奴らがそっちに注目していた。お前はその瞬間、表情が歪んでたからな」

「本当に・・・・・・よく見ているだね。」

「いいから質問に答えろ」

「記憶が戻っきてる」

 ロストはそれだけしか口に出さなかったが十六夜はそれだけ察したようだった。

「まあ、放っておけば治るよ。ほら耀さん戻って来たよ」



「お二人で何を話していたんですか?」

「気にしないで黒ウサギ。そんな事より鑑定はして貰える事になったの?」

 ゲッ、と気まずそうな顔になる白夜叉。

「よ、よりにもよってギフト鑑定か。専門外どころか無関係もいいところなのだが」

 困ったように頭を掻く白夜叉は、突如妙案が浮かんだとばかりにニヤリと笑った。

「ふむ。何にせよ試練をクリアしたおんしらには“恩恵(ギフト)”を与えねばならん」

 白夜叉がパンパンと柏手を打つ。すると四人の前に光り輝く三枚のカードが現れる。

 カードにはそれぞれの名前と、体に宿るギフトを表すネームが記されていた。



 コバルトブルーのカードに逆廻十六夜・ギフトネーム“正体不明(コード・アンノウン)”

 ワインレッドのカードに久遠飛鳥・ギフトネーム“威光(いこう)”

 パールエメラルドのカードに春日部耀・ギフトネーム“生命の目録(ゲノム・ツリー)”“ノーフォーマー”

 スカイグレーのカードにはロスト・ギフトネーム“取り出す記憶(ドローメモリー)”“最適な身体(スータブルボディ)”

 それぞれの名とギフトが記されたカードを受け取る。
(これが僕のギフト)

 ロストは受け取ったカードを見つめる。自分の手がかりを・・・・・・。
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