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問題児たちが異世界から来るそうですよ?〜MEMORY〜
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足りないかな」
「なるほどの、おんしの意向はわかった。他の三人はどうする?私はどちらでも構わんぞ」
しばしの静寂の後―――諦めたように笑う十六夜が、ゆっくりと挙手し、
「参った。やられたよ。降参だ、白夜叉」
「ふむ?それは決闘ではなく、試練を受けるという事かの?」
「ああ。これだけのゲーム番を用意出来るんだからな。アンタには資格がある。―――いいぜ。今回は黙って試されてやるよ、魔王様」
「く、くく・・・・・・して、他の童達も同じか?」
「・・・・・・ええ。私も試されてあげてもいいわ」
「右に同じ」
一連の流れをヒヤヒヤしながら見ていた黒ウサギは、ホッと胸をなでおろす。
「も、もう!お互いにもう少し相手を選んでください!」
黒ウサギが文句を言おうとしたその時、彼方にある山脈から甲高い叫び声が聞こえた。
「何、今の鳴き声。初めて聞いた」
「ふむ・・・・・・あやつか。おんしら四人を試すには打ってつけかもしれんの」
鷲の翼と獅子の下半身を持つ獣が現れそれを見た耀は驚愕と歓喜の篭った声を上げた。
「グリフォン・・・・・・嘘、本物!?」
「フフン、如何にも。あやつこそ鳥の王にして獣の王。試練はこのグリフォンで“力”“知恵”“勇気”の何れかを比べ合い、背に跨がって湖畔を舞う事が出来ればクリア、という事にしようか」
白夜叉が双女神の紋が入ったカードを取り出す。すると虚空から“主催者権限”にのみ許された輝く羊皮紙が現れる。
『ギフトゲーム名“鷲獅子の手綱”
・プレイヤー一覧 逆廻 十六夜
久遠 飛鳥
春日部 耀
ロスト
・クリア条件 グリフォンの背に跨がり、湖畔を舞う。
・クリア方法 “力”“知恵”“勇気”の何らかでグリフォンに認められる。
・敗北条件 降参か、プレイヤーが勝利条件を満たせなくなった場合。
宣誓 上記を尊重し、誇りとホストマスターの名の下、ギフトゲームを開催します。“サウザンドアイズ”印』
「私がやる」
読み終わるや否やピシ!と指先まで挙手をしたのは耀だった。
「OK、先手は譲ってやる。失敗するなよ」
「気を付けてね、春日部さん」
「頑張って」
「うん。頑張る」
頷き、グリフォンに駆け寄る。
「ところで“ロスト”ってお前の事か?」
「そうだよ。いくら記憶喪失だからといって名前が無いのは不便だからね」
耀がグリフォンとのゲームを開始した後、十六夜と記憶喪失の少年ことロストは皆から少し離れた場所で話をしていた。
「まあ、たしかに名前ってのは重要だ。コミュニティだけじゃなく個人のやつもな
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